ひさしぶりの図書館

　平日にもちまちま書くっていったその舌の根もかわかないうちに図書館で本を借りてきたりしている水曜日。ル・グウィン『言の葉の樹』、まだ半分くらいなんですけど、どうやらハートのど真ん中ですどうしよう！（落ち着け）

　言葉のもつ力、あるいは文字の力。それから物語の効用。失われた文字、燃やされた書物、禁じられた教え。為政者の都合で捨てさせられた文化、どれほど禁じられても人々の中から消し去りようもない何か。
『西のはての年代記』でもそうだったけど、ル・グウィンにとって重要なテーマなんだろうなと思います。

　本は、個人的には買えるときにはなるべく買う派なんですけど、書店じゃなかなか見つからない本を読みたいときには、あらためて図書館の偉大さをひしひしと肌に感じます。何気なく並ぶ絶版本とか見かけたりすると特に！

　そういえば、高校の図書館がかなり充実してたので、当時は毎日お世話になってたんですけど（毎日のように、ではなく、文字通り毎日入り浸っていた）、もしかして就職してからは、これがはじめての図書館利用じゃないかということに気づいて、ひとり愕然としました。
　家の近くに図書館がないからっていうのもあるんですけど、それにしても十年近く、ぜんぜん利用しなかったのか。びっくりするわ。

　これからも、買えるときは買う派というスタイルは崩さないと思うんですけど、でも、あの空気を味わうためだけにでも、ときどき足を運んでみようかなあとか思いました。うん、でもまあ、足を踏み入れたら最後、何か借りてしまうような気もするなー。