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小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
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 これからは竹林の時代である。ある日きゅうに思い立った登美彦氏。小説だけ書いていて本当に安泰なのか、これからは多角的経営の時代ではないのか。何より、竹林はいい。荒廃した竹林による環境破壊を防ぐ。理想の竹林を作って手入れし、そこに庵を結んで世俗を離れて暮らすこともできる。おいしいタケノコが食べられる。竹製品を売りさばいて大もうけもできる!
 その日を夢見て、小説執筆のかたわら、まずは練習と知人の竹林にお邪魔して、手入れをはじめる登美彦氏。
 竹林経営のパイオニアとして世界各国に支社を持つMBC(モリミ・バンブー・カンパニー)の最高経営責任者として経済界に燦然と輝く日は、けして遠くはない……はず。

 ――という妄想エッセイ。

 なんでその内容で文庫本一冊分にわたってエッセイを連載しえるのか、真面目に考えると不思議でならないんですけども、しかし読んでみればやはり面白く、思い切り笑わせてもらいました。脱線がまた面白い。
 奔放に羽ばたく壮大な妄想、対照的な現実、登美彦氏の周囲のオモチロイ人たち。それが、お得意のすっとぼけた文体で綴られていて、終始にやにやしながら読んでました。

 森見さんの小説がお好きな方には、こちらのエッセイもけっこうオススメ。
 あとどうでもいい余談なのですが、書店でこの本の光文社文庫版を買って帰って、読み終わってからふと見ると、帯に「こんなにも勇気をくれる小説があったんだ! 吉川英治文学新人賞受賞作、待望の文庫化!」って書いてありました。気づかずに買っちゃうわたしもわたしだけど、いくらオモシロエッセイだからって、ぜんぜん違う小説の帯を折りこまれてるとか、そんなところまでオチをつけなくても!(業者さんが間違えただけだと思います)

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