小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
ごめんなさい、すこし暗い話です。スルー推奨です。なら書かなきゃいいのにね……
何年か前までは、飲むのがきらいだった。父の酒癖が悪いからだ。自分が正体をなくすくらい飲んだときにどうなるか、不安で酔えなかった。
三年ほど前、いい上司と、とても近い距離で仕事をさせてもらって、明るいお酒を、よく一緒になって酔いつぶれるまで飲んだ。それから飲むのが好きになって、色んな飲み会に顔をだすようになった。
でも今日は、久しぶりにつらい飲み会だった。
数日前、訃報がはいった。
前に同じ職場にいたことがある人だった。それほど親しかったわけじゃない。たまに仕事のことで、短い話をするくらいの間柄だった。
でも、いつも笑っている人だった。笑っている顔と、笑い声しか思い出せない。そんな人だった。
もう何年も顔を見ていない。同じ勤務先にいたのは、かなり前のことだ。最近どうしておられるのか、よく知らなかった。すこし前、ひとづてに、最近こころの病気で休んでいるらしいと、ちらりと聞いた。あのひとが? と、ちょっと意外に思えて、それきりだった。
具体的な死因はだれも知らない。自殺ではないのかという、噂だけが流れた。
悲しいと言えるほど、まだ実感も湧いていない。仕事のことでの悩みだったのかなと、なんとなく思うだけで、詳しい事情もわからない。
ただ漠然と悲しいような気がする。本当にもうあの人はいないのだという実感も、実はまだない。
今日は前から予定していた送別会だった。わたしが幹事で、送り出す人たちには、それなりに恩と義理がある。
亡くなったのが同じ職場の方ならともかく、遠く離れた配属先におられた。親しくさせていただいていた方ならまた違っただろうが、今日は喪に服するというわけでもなく、だからまるで何もなかったかのように手配をして、会計をして、4月からのそれぞれの話をして、二次会のカラオケで上司の愚痴に付き合ってきた。
今日集まった人たちの中には、亡くなった方と親しい方はおられなかった。わたしだってそうだけど。
それがなんとなくつらかった。飲んでも少しも酔えなかった。
どうしてだったんだろう。
自殺というのがほんとうだとして、どうしてそこまで思いつめてしまったのか、推測するだけのてがかりも、わたしは持っていない。人事異動の季節だから、四月からの進退について思うところがあったのかもしれない。部署から察するに、日々の蓄積が心に堪えるような仕事を担当されていただろうとも思う。
おそらくそうしたあれこれが原因ではないだろうかと、漠然と思うけれど、でも、それだけだ。わかったような顔をして同情できるほどにも、ご本人や周囲の人々を批判できるほどにも、事情がわからない。状況を知っていればなにか出来たかもしれなかったのにと、自分を責めるほど、身近なひとだったわけでさえない。
だからまだ、うまく悲しむこともできないでいる。
三年ほど前、いい上司と、とても近い距離で仕事をさせてもらって、明るいお酒を、よく一緒になって酔いつぶれるまで飲んだ。それから飲むのが好きになって、色んな飲み会に顔をだすようになった。
でも今日は、久しぶりにつらい飲み会だった。
数日前、訃報がはいった。
前に同じ職場にいたことがある人だった。それほど親しかったわけじゃない。たまに仕事のことで、短い話をするくらいの間柄だった。
でも、いつも笑っている人だった。笑っている顔と、笑い声しか思い出せない。そんな人だった。
もう何年も顔を見ていない。同じ勤務先にいたのは、かなり前のことだ。最近どうしておられるのか、よく知らなかった。すこし前、ひとづてに、最近こころの病気で休んでいるらしいと、ちらりと聞いた。あのひとが? と、ちょっと意外に思えて、それきりだった。
具体的な死因はだれも知らない。自殺ではないのかという、噂だけが流れた。
悲しいと言えるほど、まだ実感も湧いていない。仕事のことでの悩みだったのかなと、なんとなく思うだけで、詳しい事情もわからない。
ただ漠然と悲しいような気がする。本当にもうあの人はいないのだという実感も、実はまだない。
今日は前から予定していた送別会だった。わたしが幹事で、送り出す人たちには、それなりに恩と義理がある。
亡くなったのが同じ職場の方ならともかく、遠く離れた配属先におられた。親しくさせていただいていた方ならまた違っただろうが、今日は喪に服するというわけでもなく、だからまるで何もなかったかのように手配をして、会計をして、4月からのそれぞれの話をして、二次会のカラオケで上司の愚痴に付き合ってきた。
今日集まった人たちの中には、亡くなった方と親しい方はおられなかった。わたしだってそうだけど。
それがなんとなくつらかった。飲んでも少しも酔えなかった。
どうしてだったんだろう。
自殺というのがほんとうだとして、どうしてそこまで思いつめてしまったのか、推測するだけのてがかりも、わたしは持っていない。人事異動の季節だから、四月からの進退について思うところがあったのかもしれない。部署から察するに、日々の蓄積が心に堪えるような仕事を担当されていただろうとも思う。
おそらくそうしたあれこれが原因ではないだろうかと、漠然と思うけれど、でも、それだけだ。わかったような顔をして同情できるほどにも、ご本人や周囲の人々を批判できるほどにも、事情がわからない。状況を知っていればなにか出来たかもしれなかったのにと、自分を責めるほど、身近なひとだったわけでさえない。
だからまだ、うまく悲しむこともできないでいる。
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朝陽 遥(アサヒ ハルカ)
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