小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
読了。
主人公・テツローと、いつも一緒にいるナオト、ダイ、ジュンの四人組は14歳、中学二年生。東京湾に浮かぶ埋立地・月島の中学校に通う彼らだが、銀座の近くという立地もあり、都心回帰の影響で、新しく経つ高級マンションや、中流家庭向けのそこそこのマンション、そして昔からある古い家並みと、生徒たちの家庭の裕福さには、極端な落差がある。
お金持ちの家の子、苦労の多い子、珍しい病気を抱えている子、頭のいい子、それぞれに違った悩みがあって、お互いに力になれることも、子どもにはどうしようもないことも、たくさん抱えている。それでも四人が一緒なら、どんなことでも乗り越えていけるような気がする。
少年たちのそれぞれの悩みや出会った人々にひとつずつ焦点を当てて、彼らの成長を描いていく連作短編集。
軽めのタッチですいすい進んでいくストーリー、読みやすく、ほほえましく、そしてほろ苦い。
自分に少年だった時代があったなら、この作品にもっと共感できたかも……と思えて、ちょっと悔しいです。
中に、呑んだくれの親父さんが出てくる切ないエピソードがあって、それが個人的に身に迫るところがあって、やたらと胸に痛かったです。
(続きは直接の本の感想ではないぼやきというか、つまらない暗い話ですので、ご興味の無い方は、さらっとスルーしていただければ……!)
主人公・テツローと、いつも一緒にいるナオト、ダイ、ジュンの四人組は14歳、中学二年生。東京湾に浮かぶ埋立地・月島の中学校に通う彼らだが、銀座の近くという立地もあり、都心回帰の影響で、新しく経つ高級マンションや、中流家庭向けのそこそこのマンション、そして昔からある古い家並みと、生徒たちの家庭の裕福さには、極端な落差がある。
お金持ちの家の子、苦労の多い子、珍しい病気を抱えている子、頭のいい子、それぞれに違った悩みがあって、お互いに力になれることも、子どもにはどうしようもないことも、たくさん抱えている。それでも四人が一緒なら、どんなことでも乗り越えていけるような気がする。
少年たちのそれぞれの悩みや出会った人々にひとつずつ焦点を当てて、彼らの成長を描いていく連作短編集。
軽めのタッチですいすい進んでいくストーリー、読みやすく、ほほえましく、そしてほろ苦い。
自分に少年だった時代があったなら、この作品にもっと共感できたかも……と思えて、ちょっと悔しいです。
中に、呑んだくれの親父さんが出てくる切ないエピソードがあって、それが個人的に身に迫るところがあって、やたらと胸に痛かったです。
(続きは直接の本の感想ではないぼやきというか、つまらない暗い話ですので、ご興味の無い方は、さらっとスルーしていただければ……!)
別に、自分の家の苦労が、人と比べて多いほうだとは思わないけれども、うちも父とはあまり折り合いがよくないんです。四六時中喧嘩しているというのとは違うんですけども。
うちの父は長いこと、地の性格が悪いのも普段は押さえ込んで、温厚に過ごしているんですけども、毎晩のように呑みすぎるという悪習を持っていて、しかも感情の起伏が激しくヒステリーもちなので、ときどきしょうもないことでかっとなって、急におかしな行動に出たり、酔ってるときにとんでもない奇行に走ることがあるんです。
べつに平素から苦労させられどおしということではないんだけども(稼ぎは悪いが)、ときどき突然、なんでそんなことでキレるのというようなことでかっとなって、皿を投げたり焼酎瓶を振り上げたり携帯を投げつけたり、一番ひどかったときには、包丁を取り出したりと、たまになんだけども、非常に怖い目にあうんです。それが、止んだかと思うと、また忘れた頃にやらかす。
いまのところ、被害はモノか家の壁か、あとはせいぜい母が割れたコップの破片で軽い怪我をしたのと、子どもの頃の私が一度だけ、部屋の反対側の壁まで飛ぶくらい蹴っ飛ばされた(まだ体重の軽かったチビの時代なので吹っ飛んだけども、別に怪我はなかった)くらいで、本気で誰かが大怪我をしたということはないんです。
でも、そういう日には、こっちもショックで思考が正常じゃなくなるから、今日は大事にいたらなかったけれど、そのうち父が本当に母に大怪我でもさせたり、見境がつかなくなって母を死なせたりしたら、わたしはいまのうちに父を殺しておかなかったことを、ひどく後悔するんじゃないか、いまこうやって酔って足元の怪しいうちに、階段から突き落としたほうがいいんじゃないかとか、そういうことを、本気で考えているときがあります。実際には、父も度胸がないというか、キレると見境がないようでいてしっかり気が小さいので、そこまで本当にやっちゃうとは、とても思えないんですけども。
幸い、考えるだけで、本当に階段から突き落とすような度胸はないし、実行に移したら後悔するのは分かりきっているし、そもそも自分もこの年齢まできたら、自分の人生を投げてまで父親を殺すほどのパワーもないので、大事には至らないまま人生を終えるだろうと思うんですけれども。
ただ、本当に間違いなくだいじょうぶか、一生、絶対に血迷わないという自信があるかと言われると、ちょっと微妙で、どこそこで子どもが親を殺したというようなニュースも、ひやりとするものがあるというか、自分の場合は本当にそこまで思いつめるとも思わないんだけど、そういう人の気持ちがまったく分からないとか、同じ人間のやることとは信じられないとか、そんなふうに言い切れるほどには、他人事じゃないんですね。父の悪癖がもし今後、エスカレートしたら、耐えかねるかもしれないし。まあ、もし本当に悪化するようだったら、本気で耐えられなくなる前には、母を連れて飛び出しますが。
うちの父も、普段から救いようがないくらい完全なるダメ親父だったら、もっとさっさと見切りをつけて、親とも思わないんだけども、父にもいいところもあるし、寂しい人間だし、父が私や母に対して、愛情をもっているというのはわかるんです。
お前は絶対幸せにする、お前にだけは金の苦労をかけない、苦労をかけるくらいなら生命保険があるから分からないように自殺でもなんでもすると、ときどき真剣に言っているんだけども、わたしがいままでの人生の中で、本当につらかったとか苦労したとか、思うことがあるとしたら、たぶんそれは、貴方のことだよ……と、思っても言えないんですけどね。
多少のお金の苦労くらいは、たいしたことではないし、自殺なんかされたら、そのほうがよっぽどトラウマになるよ。お金の苦労といってもいろいろですから、娘を連帯保証人にして、多額の借金を残して逃げるとか、ギャンブルに金を突っ込んで破産するとか、そこまでやられたら、さすがに考えるけども。
その愛情の向けかたがピント外れだとしても、向こうは本気で言ってるんですよね。とほほな話です。どうして男の人って、ときどきこうとんでもない方向にピントがずれてるんでしょうか、……といったら、まっとうな男性陣にずいぶん失礼な話ですが。ごめんなさい。
そんな関係だから、いつか父親が死んだときに、自分が悲しまないとは思わないけども、どこかでほっとするんだろうなあと、そういう気がして、それがたまに寂しいです。じゃあ自分が心底父親を嫌いぬいているかというと、どうにも自分はずいぶん屈折したファザコンで、父親に愛されたい願望も、もう少しマシな関係を築きたいという願望も、いちおういまだにあるんですよね。
赤の他人ならなんとか許せることでも、身内だと、驚くほど腹が立つことって、ありますね。子どもというのは本当に、びっくりするくらい、親の言動にいちいち傷つくし、腹を立てる。そのくせ親に過大な期待をもって……
そこをだんだん乗り越えて、ちょっとずつ大人になっていかないといけないんでしょうけど、もうすっかり平気だと思っていても、ひょんなことでひどく傷ついたり、なんでそんなにと思うくらい腹が立つときがあります。
本当はもっと、自分の方が大人になって、親が生きてるうちに、ちゃんと孝行しないといけないんでしょうけど。
……暗い話になりました。別にいつも殺伐とした人生を送ってるわけじゃないです。普段はそれなりに平穏なんだけど、たまーにそういうことがあって、たまーにしんどいという、ただそれだけのぼやきです。
考えすぎるのがよくないというのもあります。他人となら、簡単にとれる距離感が、親子になるとなかなか取れないのは、そういうものなんでしょうね。
なんでも思いつめないように、呑気にゆるく、人にも自分にも寛容に過ごすのが一番です。それでも本当に耐えられないことになったら、すたこらさっさと逃げ出せばいいだけです。無責任かもしれないけど、殺すの殺さないのというよりは、よっぽどいいです。
それにしても、うっかり暗い話に焦点を絞って書いてしまった。悪い癖だなあ。普段は呑気にしてるんだから、もっとのんびりした話を書けばいいのに! びいどろを吹いたら猫が目を丸くしてきょとんとしてたとか、そういう話をさ。
暗い話を暗く書くというのは、とても簡単なことで、楽しいことを読んで楽しいように書くのが、一番むずかしいですね。
うちの父は長いこと、地の性格が悪いのも普段は押さえ込んで、温厚に過ごしているんですけども、毎晩のように呑みすぎるという悪習を持っていて、しかも感情の起伏が激しくヒステリーもちなので、ときどきしょうもないことでかっとなって、急におかしな行動に出たり、酔ってるときにとんでもない奇行に走ることがあるんです。
べつに平素から苦労させられどおしということではないんだけども(稼ぎは悪いが)、ときどき突然、なんでそんなことでキレるのというようなことでかっとなって、皿を投げたり焼酎瓶を振り上げたり携帯を投げつけたり、一番ひどかったときには、包丁を取り出したりと、たまになんだけども、非常に怖い目にあうんです。それが、止んだかと思うと、また忘れた頃にやらかす。
いまのところ、被害はモノか家の壁か、あとはせいぜい母が割れたコップの破片で軽い怪我をしたのと、子どもの頃の私が一度だけ、部屋の反対側の壁まで飛ぶくらい蹴っ飛ばされた(まだ体重の軽かったチビの時代なので吹っ飛んだけども、別に怪我はなかった)くらいで、本気で誰かが大怪我をしたということはないんです。
でも、そういう日には、こっちもショックで思考が正常じゃなくなるから、今日は大事にいたらなかったけれど、そのうち父が本当に母に大怪我でもさせたり、見境がつかなくなって母を死なせたりしたら、わたしはいまのうちに父を殺しておかなかったことを、ひどく後悔するんじゃないか、いまこうやって酔って足元の怪しいうちに、階段から突き落としたほうがいいんじゃないかとか、そういうことを、本気で考えているときがあります。実際には、父も度胸がないというか、キレると見境がないようでいてしっかり気が小さいので、そこまで本当にやっちゃうとは、とても思えないんですけども。
幸い、考えるだけで、本当に階段から突き落とすような度胸はないし、実行に移したら後悔するのは分かりきっているし、そもそも自分もこの年齢まできたら、自分の人生を投げてまで父親を殺すほどのパワーもないので、大事には至らないまま人生を終えるだろうと思うんですけれども。
ただ、本当に間違いなくだいじょうぶか、一生、絶対に血迷わないという自信があるかと言われると、ちょっと微妙で、どこそこで子どもが親を殺したというようなニュースも、ひやりとするものがあるというか、自分の場合は本当にそこまで思いつめるとも思わないんだけど、そういう人の気持ちがまったく分からないとか、同じ人間のやることとは信じられないとか、そんなふうに言い切れるほどには、他人事じゃないんですね。父の悪癖がもし今後、エスカレートしたら、耐えかねるかもしれないし。まあ、もし本当に悪化するようだったら、本気で耐えられなくなる前には、母を連れて飛び出しますが。
うちの父も、普段から救いようがないくらい完全なるダメ親父だったら、もっとさっさと見切りをつけて、親とも思わないんだけども、父にもいいところもあるし、寂しい人間だし、父が私や母に対して、愛情をもっているというのはわかるんです。
お前は絶対幸せにする、お前にだけは金の苦労をかけない、苦労をかけるくらいなら生命保険があるから分からないように自殺でもなんでもすると、ときどき真剣に言っているんだけども、わたしがいままでの人生の中で、本当につらかったとか苦労したとか、思うことがあるとしたら、たぶんそれは、貴方のことだよ……と、思っても言えないんですけどね。
多少のお金の苦労くらいは、たいしたことではないし、自殺なんかされたら、そのほうがよっぽどトラウマになるよ。お金の苦労といってもいろいろですから、娘を連帯保証人にして、多額の借金を残して逃げるとか、ギャンブルに金を突っ込んで破産するとか、そこまでやられたら、さすがに考えるけども。
その愛情の向けかたがピント外れだとしても、向こうは本気で言ってるんですよね。とほほな話です。どうして男の人って、ときどきこうとんでもない方向にピントがずれてるんでしょうか、……といったら、まっとうな男性陣にずいぶん失礼な話ですが。ごめんなさい。
そんな関係だから、いつか父親が死んだときに、自分が悲しまないとは思わないけども、どこかでほっとするんだろうなあと、そういう気がして、それがたまに寂しいです。じゃあ自分が心底父親を嫌いぬいているかというと、どうにも自分はずいぶん屈折したファザコンで、父親に愛されたい願望も、もう少しマシな関係を築きたいという願望も、いちおういまだにあるんですよね。
赤の他人ならなんとか許せることでも、身内だと、驚くほど腹が立つことって、ありますね。子どもというのは本当に、びっくりするくらい、親の言動にいちいち傷つくし、腹を立てる。そのくせ親に過大な期待をもって……
そこをだんだん乗り越えて、ちょっとずつ大人になっていかないといけないんでしょうけど、もうすっかり平気だと思っていても、ひょんなことでひどく傷ついたり、なんでそんなにと思うくらい腹が立つときがあります。
本当はもっと、自分の方が大人になって、親が生きてるうちに、ちゃんと孝行しないといけないんでしょうけど。
……暗い話になりました。別にいつも殺伐とした人生を送ってるわけじゃないです。普段はそれなりに平穏なんだけど、たまーにそういうことがあって、たまーにしんどいという、ただそれだけのぼやきです。
考えすぎるのがよくないというのもあります。他人となら、簡単にとれる距離感が、親子になるとなかなか取れないのは、そういうものなんでしょうね。
なんでも思いつめないように、呑気にゆるく、人にも自分にも寛容に過ごすのが一番です。それでも本当に耐えられないことになったら、すたこらさっさと逃げ出せばいいだけです。無責任かもしれないけど、殺すの殺さないのというよりは、よっぽどいいです。
それにしても、うっかり暗い話に焦点を絞って書いてしまった。悪い癖だなあ。普段は呑気にしてるんだから、もっとのんびりした話を書けばいいのに! びいどろを吹いたら猫が目を丸くしてきょとんとしてたとか、そういう話をさ。
暗い話を暗く書くというのは、とても簡単なことで、楽しいことを読んで楽しいように書くのが、一番むずかしいですね。
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朝陽 遥(アサヒ ハルカ)
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自己紹介:
朝陽遥(アサヒ ハルカ)またはHAL.Aの名義であちこち出没します。お気軽にかまってやっていただけるとうれしいです。詳しくはこちらから
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