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小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。

 なんとなく読書づいていて、このところ、黙々と本を読んでいました。今週は連城三紀彦「恋文・私の叔父さん」「白光」、安部公房「R62の悲劇・鉛の卵」、集英社文庫編集部編「短編工場」、浅田次郎「夕映え天使」。
「恋文・私の叔父さん」は短編集なのですが、五本収録されている短編の五本ともが、見事にツボのど真ん中で、「なにこれこんな本が世の中にあっていいの……?」と呆然となりました。「白光」も(こちらは酷い話なので、読む人を選ぶところがあるかもしれませんが)とても良かった。連城三紀彦は前に「戻り川心中」を読んだきり、そのうちのんびり追いかけようと思っていたのですが、ちょっと本格的にハマりそうです。とりあえず地元書店においてあるやつから揃えていこうっと。

 読むのに熱中していたおかげで、書く方の手がまたぞろとまっていて、ちょっと焦らないでもないのですが、まあ、どうせもともと定期的に読んで充電しないと書けないし……(言い訳)
 どうせそのうち書くスイッチ入ったら、逆に読むほうが止まりがちになるし。そうなったら今度は、読めなくて焦るんだしさ……。

 ずっと追いかけている作家さんの新作や、好きなシリーズの新刊を読む前に、うっかり死んだり世界が滅亡したりしたらいやだなあと、わりとよく本気で思います。でもいずれ死に際になったら、ぜったい何かしら未練が残ってるよね。「ああ、○○の新刊が読みたかった……」が今際の際の言葉だったらどうしよう。

 さておき。読んだ本の感想を、そのときどきの気分でなんとなくここに書いたり、手帳のほうに手書きしたり、ツイッターで呟いたり呟かなかったりしていたのですが、情報が散逸しているというか、ふと自分でふりかえりたいときに、もはやどこになんの感想をメモしたのかわからないという事態に陥っていました。
 せっかく読んだ本をブクログに登録するようにしているんだし、ひとこと感想でも何でも、とにかくブクログレビューのほうに投稿して、そこから自動でツイッターにポストしたらいいんだよね。それなら二度手間にならないし……。ということにようやく気付きまして、連携機能の設定をしてきました。情報の一元化って大事だよね……。

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 週末、道尾秀介「月と蟹」に、安部公房「壁」「箱男」と、三冊一気読みしました。なんか本に飢えてました……
 ツイッターでもぶつぶつ呟いていましたが、「月と蟹」はすごかったです。すごすぎて、読んでいて主人公の気持ちに引きずられて、中盤がとても苦しかった。が、最後まで読んだらやっぱりすごくよかった。これまで読んだ道尾さんの本の中で、一番好きだなと思います。

 安部公房は、上記の二冊はそれぞれ面白いながらも、シュールレアリスムだったりメタフィクション的構造があったりして、少々凡人には理解の及びがたい部分もありました。好みとしては前に読んだ「砂の女」のほうが好きだなと思います。
 しかし、美文です。そして三冊読んで、三冊とも文体への印象ががらりと違いました。幅の広い作家さんなのだなあと思います。またおいおい、ゆっくり追いかけようと思います。

 もうちょっと前の話をすると、年始に米原万里「パンツの面目 ふんどしの沽券」も読んでました。
 タイトルを聞くと笑いますが、すごい真面目な本です。真面目です。大事なことなので二回言いました。
 たいへん面白かったです。下着文化の歴史や変遷や精神性を、多角的な視点から考察されたエッセイでした。あまりに面白かったので、米原さんの本はまた探してみようと思います。

 去年はわりと海外古典を読む機会が続いたので、今年は国内作家ももっと読みたいなあ。

 書くほうはというと、前にここでぼんやり構想を書いていた、母が浮気していたという娘の一人語りな話(タイトル未定)を、とりあえず書いています。短編です。あとちょっとで初稿が書きあがりますが、我ながら、「誰が読んでくれるんだこれ……」と途方に暮れるような内容でした。うん……。

 まあ、書きたいと思ってしまったからには書くしか仕方がないので、それはいいのですが、問題はどこで発表するかだなあと思います。自分とこのサイトに置くのも、なんかカラーが違う気がする……だけど、現代小説専用のサイトをもういっこ作って管理する気概もないです。そもそも現代小説自体をたまにしか書かないし。

 こういうとき(サイトカラーにそぐわないものを書いてしまったとき)、ほかのオンノベ書きの方々はどうされているのでしょうか。なろうとかに別名で投稿したらいいのかな。それでもいいかな……
 書いたらとにかく公開するマイルールは、何かの形で守るとして、うっかり誰にも読んでもらえなくても、この短編に関しては、別にそれならそれでいいかなあという気がしています。だってただ書きたかっただけだもんね。

 そんな不抜けた気概でどうする、と思わないでもないのですが。まあでも、面白いものを書きたいとか、ウケたいとか、そういう動機だけでものを書いてるわけでもないしなあ……。(そういう動機で書いているときもありますが)

 それでもともかく書いたからには、できれば誰かに読んでもらうのがいいには決まっているのですが、なんか、つきあいとか義理とかで、面白くないのを無理して読んでもらったりはしたくないんだよなあと思います。

 そんなこというなら、そもそも「毎回かならず面白いのを書くぞ」くらいの気概を持てよ、という話なのですが。結果はともかく、意気込みとしてはさ。
 わかってはいるんですけど……それがやれるだけの精神的タフさがないんだよなあ。不甲斐ない話です。

 ……はっ、いかんいかん。クヨクヨするヒマにどんどん書く! 書けば結果はともかく修行にはなる!(自己暗示中)
 どのみちまだ推敲に時間を取るので、ゆっくり考えつつ、次書くものを練ります。

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 前にほしいといっていたトラベラーズノートの軽量紙リフィル、結局のところ、物欲に負けて買ってしまいました。


 トラベラーズノートの軽量紙リフィル、結局のところ物欲に負けて、買ってきました。 トラベラーズノートの軽量紙リフィル、結局のところ物欲に負けて、買ってきました。 
 
 
  

 紙がものすごく薄くて、そしてすごく書き心地がいいです……(幸せ)
 手持ちの範囲では、中字のペンで書いても、細字のペンで書いても、どっちもすごく気持ちいいです。これって何気にすごいことなんじゃないのかな。中字のペンなら気持ちいいけど、細字で書くとなんとなく抵抗があるとか、細字のペンでは書き易いのに、中字で書くとインクが乾きにくいとか、わりとそういう紙が多い気がします。

 真っ白な紙で、インクの発色もきれいです。
 ただこの軽量紙、ものすごく薄い紙なので、フローのいいペンで書くと、わずかに紙が波打ちます。ちょっと時間がたって乾けばそれも落ち着くし、わたしの場合はあまり気にならないレベルでしたが、もっとつゆだくフローのペンの人や、筆圧の高い人だったら、もしかしたら、ちょっとでこぼこになるかもしれないです。

 この薄さで抜けないのが不思議になるくらい、インクが裏に抜けません。ただ、紙自体は薄いので、後ろの文字がばっちり透けて見えます。これも個人的にはまったく気になりませんが、気にする人もいるかも?
 きのう、友人の万年筆(フローつゆだくのペリカン・スーベレーン)でちょっと落書きしてみたときには、インク溜まりのところがわずかに裏抜けしました。気にしなければ気にならないレベルでしたが、どんなペンでも大丈夫とまでは言い切れないかな……?
 スタンプインクはさすがにちょっと抜けます。

 書き心地は筆圧によるのかもしれませんが(わたしは筆圧低めです)、ずっと落書きしていたくなるような紙です。紙がインクをするすると引きだすような感覚と、ペン先をやさしく受け止めてくれるようなやわらかさがあります。

 これ、いいなあ。四百円ちょいなので、ノートとしてはお高いけれども(くっ……)、しかし私にもぎりぎりなんとか手が出せるレベル。なんてったって、ページ数が多いしさ。(A5変型、128ページ)
 ページ数が多すぎるノートって、厚さがそのまま段差になって、ページの下の方が使いづらかったりしますし、あと最初の一ページめに筆を入れるときに気負いがあるっていうか、気軽に落書きしづらいプレッシャーを感じてしまうのですが、この軽量紙リフィルは紙が薄いので、ページ数からは信じられないほど薄い仕上がりです。
 これくらいの薄さだと、気負いすぎず、消耗品とわりきれて、そういう意味でもいいなと思います。いまは落書き帳的な使い方をしているけれど、小説の構想ノートや下書き用で、一作一冊とかにして、がしがし使うのにもいいかもしれない。

 トラベラーズノートのパスポートサイズのほうに用意されているDP用紙リフィルと、レギュラーサイズの軽量紙リフィルは、はたして違う紙なのかどうか、疑問だったのですが、いざ買って書いてみたところ、よく似ているけれども微妙に違うような気がします。軽量紙のほうがちょっと薄い……ような気がする。
 それが本当に違う紙なのか、製造ロットによる個体差というやつなのかは……うーん?(違いのわからない女です)

 リフィルだけ買うつもりで、うっかりトラベラーズノートのレギュラーサイズ本体が欲しくなったらどうしようかと思っていましたが(お財布的な意味で)、これだけリフィルの書き心地がいいと、むしろ本体を買うのはもったいないなという気になってきました。メーカーさんには申し訳ないけど……
 トラベラーズノート(本体)は、見た目はすごく好きなんだけど、ゴムの結び目が書くときに邪魔だったり、カバーの弾力のおかげで、手をはなすとページが閉じてしまったりするのです。純粋に書き心地だけを問うなら、本体から外してしまってリフィルだけで書くほうが気持ちいいんだよね……。

 軽量紙リフィル、しばらく使ってみよう。

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 ときどき思い出してなろうさんのユーザページを確認にいくのですが(コメントがついたり感想がきても、自分でページを見にいかないと通知がこない仕様)、「マルゴ・トアフの銀の鳥」のお気に入りや評価点が、いまでもたまに増えているようで、有難いことです。

嘆きの森」のほうも。こちらはサーチなどでの宣伝はしなかったのですが、お気に入り登録や評価を入れてくださった方が何名様かいらしたようで、なんていうかもう本当に、申し訳ないやら有難いやらであります。すみません……なんだろう。もうちょっと胸張って、いつかは胸張って「読んでください!」っていえるものを書けるよう、精進したいと思います。

 とこしえ新作は、どうしても書きだすにはまだ何かが足りないという気がして(気合いだけじゃなくて)、でも何が足りないのかはっきりしないので、もう少し寝かせてから書きだすことにしました。なんか、早く書きたいような気持ちはあるんだけど、その焦りのせいか、だんだん頭が固くなってきた気がするので、いったんちょっと間を置きたいなと。何かの企画に出すわけではないし、焦らずいきます。

 ほかになんとなく書きたいような話の、ぼんやりした構想がいくつかあるので、短いものや、書けそうな気がしたものから順番に、書けるところまでとりあえず書いてみようかなと思います。年度末の繁忙期がやってくる前に、ひとつかふたつでも仕上げられたらいいな。久しぶりに現代小説で、書きたい気がする話があるので、もしかしたらそちらが先になるのかも。

 わたしの書く現代小説に、ニーズがどれだけあるのかとか、考え出すととても微妙な気はするのですが、あまり深く悩まずに、書きたいものはとりあえず書いてみます。修行中の身なんだから、ためしに何でも書いてみるのがいいんじゃないかな。そこがアマチュアの強みなんだし。
 あと美形修行も忘れてません。こ、今年こそは書くよ、美形!

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 2013年です。早いもので、今年の春には三十路に突入する朝陽です……時の流れが怖いわ!

 去年後半は何かと不甲斐なかった。前半は、いろいろ悔いは残るものの、ともかく書いてはいたというのに。
 心機一転、がつがつ書きたいものです。これ書いてもどこが面白いのかとか、いったい誰が喜ぶのかとか、そういうことは、まあついつい考えちゃうんだけど、考えて工夫したほうがいいのはいいんだけど、でも考え過ぎて何も書かないまま半年とか一年とか過ぎても、どうしようもないから。
 下手だろうがうまく仕上がらなかろうが、書けば書いたで、何かしら見えてくるものも得るものもあるし。駄目だったら駄目だったで、反省してまた次を頑張ればいいんだよ。

 頭であれこれテクニックだのなんだの考えても、その通りに書けるような器用さはないので。凡才はね、いろいろどんどん試して書いて、体で覚えるしかないんだよ。息をするように自然にそのテクニックを使えるようになるまで、ひたすら精進するしか。

 いざ書こうとすると、前よりつまんないもの書いたら見はなされるんじゃないか、今度こそ呆れられて誰も読んでくれなくなるんじゃないかなんて、いつも怖いんですけど。……現実の生活の中で人に嫌われることよりも、ネットで小説が否定されることのほうがずっと怖いのは、どうなんだろうなと自分でもちょっと思う。
 だけど、まず書きたいものがあって筆を執るんだから、人様にウケるかどうかはその後の話なんですよね。書かないで腐らせるより、書きあげて成仏させるのがいい。自分のためには。
 小説は質より量というものではないが、修行中の身には、量を書くのも大事なことだよ。もたもたしてるとろくすっぽ書けないうちに年だけ取って死んでしまう。

 また一から出直すつもりで、今年は色々片っぱしから習作を書きます。これまでもずっとそうだったように、しょんぼりな出来のものも、多々混じってくるとは思います。そのたびにまたぞろクヨクヨしているかとは思いますが、生温かく見守って(適当にスルーして)やっていただければ幸いです。

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プロフィール
HN:
朝陽 遥(アサヒ ハルカ)
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性別:
非公開
自己紹介:
朝陽遥(アサヒ ハルカ)またはHAL.Aの名義であちこち出没します。お気軽にかまってやっていただけるとうれしいです。詳しくはこちらから
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