小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
デジカメを新調しました。
そんな人んちの家電の話なんか誰が読みたいんだよ……と思わないでもないのですが、もともとはチラシの裏的に気軽に書いていたはずのブログだったのに、いつのまにかそれさえすっかり放置して業務連絡しかやっていないというこの現実に、にわかに焦りを覚えまして。
なんだかこのごろ小説どころか、文章を書くことそのものからどんどん遠ざかっているような気がしておっかないので、ヤマもオチもない話題で何なのですが、とりあえず書きます。小説のリハビリにならないかな…………ならないか。
まあいいや。
話を戻して、デジカメです。
前のデジカメはCanonのやつで、この五年ほど調子を崩すこともなく淡々と頑張ってくれていたのですが、このたび人間の不注意でうっかり壊してしまいまして。お出かけを前に、新たなデジカメをお迎えすることにしたんです。それでせっかく買うなら、猫をじょうずに撮れるやつがいいなあと思い、カメラに対する知識なんか欠片もないながら、あれこれググってみたりしまして。
結局のところ調べてみても、難しくてよくわからなかったのですが、とりあえずレンズの、広角側のF値とかいうやつの数字が小さいほうがいいというので、お予算の許すかぎりでそれっぽいのを探してみたんです。今度はOLYMPUS。
それで先日無事に現物が手元に届きまして、いそいそとお猫様方の写真を撮ってみたら、ものすごくきれいに撮れたんです。ほぼぶれない! くっきり撮れる!
結局のところ調べてみても、難しくてよくわからなかったのですが、とりあえずレンズの、広角側のF値とかいうやつの数字が小さいほうがいいというので、お予算の許すかぎりでそれっぽいのを探してみたんです。今度はOLYMPUS。
それで先日無事に現物が手元に届きまして、いそいそとお猫様方の写真を撮ってみたら、ものすごくきれいに撮れたんです。ほぼぶれない! くっきり撮れる!
我が家の長男坊は、純然たる黒猫ではないのだけれど、限りなく黒に近いグレーの猫でして、これまでのデジカメさんでは真っ黒になってしまって、どこが顔なんだかよくわからなくなっていたんです。それが、くっきりはっきり模様がうつる。嬉しい!
あんまり嬉しかったものだから、今日になって、A-Oneの写真シール用紙を買ってきまして。カットしてあって、印刷したら台紙からはがして貼るだけのやつ。これで楽々プリントして、カンタンに我が家のお猫様方の記録を残せるぜ! とか思いまして。
ところが印刷してみると、すごく汚い……。
一瞬、シールの紙質が悪いのかと、疑ったんです。安物なのがいかんのではないかと。
そういう問題ではないのだということに、十秒後に気がつきました。だいぶ前からプリンタさんの調子が悪かったの完全に忘れてたあー!
何か月前に使ったのが最後だったっけ、と思い出そうとして思い出せず、遠い目になりました。
何か月前に使ったのが最後だったっけ、と思い出そうとして思い出せず、遠い目になりました。
このプリンタさんが我が家にやってきたばかりのころは、調子に乗ってあれもこれもと印刷しまくっていたのに、いつの間にか飽きてしまって、すっかり年賀状プリントと名刺作成以外では、たまに思い出したように写真を印刷するくらい。
プリンタほど、こまめに使わなければ調子を悪くする家電もそうそうないのだということを、ちゃんと知っているはずなのに、どうしてわたしはそのことをすぐに忘れてしまうのか。
それで慌ててノズルクリーニングをしたら、とつぜんプリンタさんが、インクが切れたと騒ぎだしまして。切れているはずのカートリッジを交換してみるけれど、どう見てもインク、かなり残ってる。つまりこれはインク切れではなくて、中で固まって詰まっている……。
冷静に振り返ってみればこのプリンタさん、もう八年ばかり頑張ってくれているので、そろそろ買い換えてもいい頃のはずなんですが。しかしデジカメさんに奮発してしまったので、続けて新しいプリンタさんを導入するほどの甲斐性がありません。無念なり。
なんとかクリーニングを繰り返して、復旧してくれないかと、さっきからずっと苦戦しています。がんばって、がんばってプリンタさん!
それで慌ててノズルクリーニングをしたら、とつぜんプリンタさんが、インクが切れたと騒ぎだしまして。切れているはずのカートリッジを交換してみるけれど、どう見てもインク、かなり残ってる。つまりこれはインク切れではなくて、中で固まって詰まっている……。
冷静に振り返ってみればこのプリンタさん、もう八年ばかり頑張ってくれているので、そろそろ買い換えてもいい頃のはずなんですが。しかしデジカメさんに奮発してしまったので、続けて新しいプリンタさんを導入するほどの甲斐性がありません。無念なり。
なんとかクリーニングを繰り返して、復旧してくれないかと、さっきからずっと苦戦しています。がんばって、がんばってプリンタさん!
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【長編部門】
深津弓春さま「さよなら一億の独り身たちよ」
http://ncode.syosetu.com/n3090cf/
主人公の少年・有理にとって、恵里紗は大切な存在だった。特別すぎて、大切すぎて、うかつには触れない、そんな相手。
主人公の少年・有理にとって、恵里紗は大切な存在だった。特別すぎて、大切すぎて、うかつには触れない、そんな相手。
ある日ソフィアと名乗る転校生がやってきて、彼に向かってパラレルワールドの話をする。この宇宙には数え切れないほどの多数の並行世界が存在し、あらゆる可能性がそのどこかで実現されている。しかし君と彼女が結ばれる宇宙だけが、そのなかのどこにも存在しないのだと。
二人が出会い、お互いに惹かれ会いながらも、けして結ばれることのないいくつもの並行世界。それぞれの並行世界での、まったく違う背景を持ったそれぞれに濃密で魅力的な物語を、ひとつの大きな小説の中に束ねて、それでいて調和を損なわない文章技芸の見事さに、感動しました……これまでこのピックアップ記事では読者としての感想に極力徹してきたつもりだったので、こういう意見(書き手の端くれとしての感動)を書くのもちょっとどうかと思ったんですが、あんまり感銘を受けたので、つい。
そう言っても、文章や構成の技術の高さだけではこの面白さは絶対に出ません。丁寧に描かれた登場人物とその関係性あってこその、抜群の面白さでした。オススメ。
【短編部門】
早海徒雪さま「GO HOME TO HOME」
http://ncode.syosetu.com/n7410cg/早海徒雪さま「GO HOME TO HOME」
地球が生物の生きられる環境ではなくなり、宇宙ステーションで暮らしていた人々ばかりがかろうじて永らえた未来。しかし生き残った彼らもまた、疫病によりその数を激減させていた。
宇宙ステーションという閉鎖空間で生き延びるために、強引な手段で人口を増やし、限られた人的リソースを活用するべく、その能力によって居住スペースを厳密に区分けする。そういう閉塞した管理社会の中で、目も耳も充分には機能せず、さらに片足がうまく動かせないという障害のために、足手まといと見下されながら生きてきた、ひとりの少女の物語。
想像力を失ったとき、人は人を、差別する。ためらいなく踏みにじる。役立たずという引け目から、ずっと黙って虐げられてきた少女が、最後に選んだ道とは。
重く、胸苦しいお話でした。力強い物語でした。この作品もぜひたくさんの方に読まれてほしい、良作でした。
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ということで、6回にわたって紹介してまいりましたピックアップも、今回で最後になります。やあ、読んだ読んだ! 残すところは長編部門の投票のみなのですが、悩みます。現在進行形で、本気で悩んでいます。力作が多すぎて絞れないよう。
ということで、6回にわたって紹介してまいりましたピックアップも、今回で最後になります。やあ、読んだ読んだ! 残すところは長編部門の投票のみなのですが、悩みます。現在進行形で、本気で悩んでいます。力作が多すぎて絞れないよう。
正直はじめのうちは「これだけ作品数があるんだから、今回はさすがにぜんぶ読むとか時間的に苦しいしなあ。申し訳ないけど特に好みっぽい小説だけ探して読ませてもらおう」とか軽く考えていたわけですが、いざ読みかかったら面白い小説が次々に出てくる出てくる。
結局は良作を読み逃したくないという衝動のほうが勝ちまして、全部とはいかなかったけれど、期間中完結作のうち152本を読了しました。文庫本何冊分だろう……さすがに読んだ全部の作品に感想を書くとかは早々にあきらめましたが(すみません)。
お祭りをめいっぱい満喫させていただきました。楽しい夏だった! 主催者様に感謝。
お祭りをめいっぱい満喫させていただきました。楽しい夏だった! 主催者様に感謝。

そして本題、第五弾。
【長編部門】
Veilchenさま「ペダンティズムの時代」
Veilchenさま「ペダンティズムの時代」
http://ncode.syosetu.com/n3169cf/
A~Zまでの頭文字をタイトルにあしらった短編集。未来を舞台にしたひとつひとつの短編は、それぞれ独立しているながらも、皮肉の効いたディストピアものが多くあしらってあって、通底するテーマが全体をばらばらにすることなくまとめています。かといって堅苦しすぎることもなく、所々くすっとできるような話が混じっていて、飽きずに読める。
A~Zまでの頭文字をタイトルにあしらった短編集。未来を舞台にしたひとつひとつの短編は、それぞれ独立しているながらも、皮肉の効いたディストピアものが多くあしらってあって、通底するテーマが全体をばらばらにすることなくまとめています。かといって堅苦しすぎることもなく、所々くすっとできるような話が混じっていて、飽きずに読める。
ひとつひとつの作品は短いながら、それぞれの短編ごとのテーマをきちんと掘り下げていて、読み応えたっぷりでした。手放しでオススメ。
津嶋朋靖さま「怪盗ミルフィーユ」
津嶋朋靖さま「怪盗ミルフィーユ」
http://ncode.syosetu.com/n5290cf/
はるか昔に滅びた文明が遺した品々の発見によって、自ら築き上げた技術の枠をはるかに越えて宇宙開発が可能になった数百年後の人類。すでに第二、第三の太陽系の開発もおおむね形となって、人々の生活圏は大きく広がっている。そんな中、外宇宙を目指すために必要となるオーパーツを求めて方々に盗みに入る怪盗ミルフィーユと、その仲間たち。ところが、最後のひとつの鍵を手に入れて、怪盗を卒業しようとしたとたん、謎の連中に追われるようになって……
タイトルから察しのつくとおり、いわゆるライトSFで、技術的な難しい話はあんまり出てこないっていうか、わりと「そこはそれオーパーツだから!」的な軽いノリでさくさく読めます。だけどそれでいてちっとも物足りなさを感じないのは、広大な舞台を飛び回る元気のいいストーリーと、そして開発された他星系などの背景をさりげなくしっかり描写してあるおかげ。
はるか昔に滅びた文明が遺した品々の発見によって、自ら築き上げた技術の枠をはるかに越えて宇宙開発が可能になった数百年後の人類。すでに第二、第三の太陽系の開発もおおむね形となって、人々の生活圏は大きく広がっている。そんな中、外宇宙を目指すために必要となるオーパーツを求めて方々に盗みに入る怪盗ミルフィーユと、その仲間たち。ところが、最後のひとつの鍵を手に入れて、怪盗を卒業しようとしたとたん、謎の連中に追われるようになって……
タイトルから察しのつくとおり、いわゆるライトSFで、技術的な難しい話はあんまり出てこないっていうか、わりと「そこはそれオーパーツだから!」的な軽いノリでさくさく読めます。だけどそれでいてちっとも物足りなさを感じないのは、広大な舞台を飛び回る元気のいいストーリーと、そして開発された他星系などの背景をさりげなくしっかり描写してあるおかげ。
なんかもう読んでいてただ楽しかった。
【短編部門】
右野前条さま「笑う門には」
【短編部門】
右野前条さま「笑う門には」
http://ncode.syosetu.com/n8388cg/
宇宙時代を描くSF、と見せかけて現代社会と民主主義への痛烈な批判、だけどもやっぱりSF愛に溢れた作品。
宇宙時代を描くSF、と見せかけて現代社会と民主主義への痛烈な批判、だけどもやっぱりSF愛に溢れた作品。
民主主義の失敗、宇宙空間を舞台に起こる戦争。戦争というのは、ただ力関係や指導者の欲だけの問題ではなく、経済や食糧事情等、さまざまな要因の絡み合った果てにによって起こるのだということ。遠い未来を舞台にした話であるにもかかわらず、読んでいて我々が生きている現代社会の構造を重ねて見ざるを得ないあたり、かなり諷刺色の強い作品には違いないし、色々と考えさせられたりもするのですが、しかし同時に胸の熱くなる戦闘描写といい、キャラクターの魅力といい、きっちりエンタメしている小説でもあります。
ミリタリ方面に造詣の深い方ならなお楽しいかも。
ぷよ夫さま「空と電話」
ぷよ夫さま「空と電話」
うしが可愛い……。
って、これだけ書いても何がなんだかわかりませんね。人口の激減した世界、人々は小さな集落を作り、そこで「うし」に生活を助けられながら、ほそぼそと自給自足的に暮らしている。うしは、人間の願ったものの大抵を作り出して、その使い道を教えてくれる。たとえば作物。たとえば通信機器。たとえば飛行機の部品。
人々はなぜこんな変則的な暮らしを送っているのか。うしとはいったい何なのか。たくさんの疑問符から始まるお話なんですが、全体にほのぼのしていて、少年少女のハートフル冒険ストーリーといった体。読んでいてわくわくします。
読み進めていくと背景にはけっこうシビアな設定もあったりするのだけど、終始のんびりしたあたたかなムードに包まれていて、非常に癒やされました……。
今回は以上。投票期限がじわじわと近づいてくる中(※9月末まで)、日々着々と読み進めています。どうにか期間中に各部門投票終えられそうかなー。
未読作品がまだあと二十本くらいあるので、もう一回くらい紹介するかもしれません。それにしても読み応えのあるお祭りだったなあ!(気分はラストスパート)
俊衛門さま「庭園」
http://ncode.syosetu.com/n7172cg/
http://ncode.syosetu.com/n7172cg/
環境汚染が進んで、地上は人類が生存できる環境ではなくなった。人々は地下にシェルターを作ってそこで生活を始めたが、やがてはそれにも限界がくる。近い将来に人類が死に絶えてしまうことが確実となったとき、限られた人々を宇宙に脱出させるために、地球上に残される人々が犠牲にしたものとは。
滅亡もののがっつりしたSFながら、非常に切ないラブロマンス。読み応えたっぷりです
【短編部門】
武倉悠樹さま「最期の栞」
【短編部門】
武倉悠樹さま「最期の栞」
物語の持つ力を信じる少女が図書館で出会ったのは、物語というものを憎んでいる少年。彼女はどうにか彼に物語の素晴らしさを伝えようとするが……
他者の読書体験を、そのときに感じた心の動きまで含めて追体験することのできるシステム「RR」をガジェットに、少年の孤独を描いた小説。人と人とは、本当の意味でわかりあうことなどできない。その残酷な現実を理解して受け容れるにはあまりにも若すぎる二人の、悲しいすれ違い。
いい小説だった、という言葉で括るにはあまりにも衝撃的な展開が待っているのだけれど、胸に突き刺さって抜けない棘になる、印象深い中編。
楠瑞稀さま「証拠品逃げるにげるにげる」
http://ncode.syosetu.com/n3593cg/
大富豪の一人娘が行方不明になった。自殺なのか、誘拐なのか――そのとき何が起きたのか。唯一現場を目撃したはずのアンドロイドは、なぜか黙秘を続けている。刑事の主人公は、このアンドロイドの頭脳を強制的に調べるべく、証拠品として本部へ連行することになっていたのだが、人間に逆らわないはずのアンドロイドは、なぜか逃走を始め……
楠瑞稀さま「証拠品逃げるにげるにげる」
http://ncode.syosetu.com/n3593cg/
大富豪の一人娘が行方不明になった。自殺なのか、誘拐なのか――そのとき何が起きたのか。唯一現場を目撃したはずのアンドロイドは、なぜか黙秘を続けている。刑事の主人公は、このアンドロイドの頭脳を強制的に調べるべく、証拠品として本部へ連行することになっていたのだが、人間に逆らわないはずのアンドロイドは、なぜか逃走を始め……
タイトルからもっとギャグっぽいコメディを想像していたら、なんのその。真面目な社会派SFでした。ロボットに雇用を奪われて人間が職にあぶれがち、などという重い社会背景がありつつも、スピード感あふれる追跡展開は読んでいて楽しく、読後感も爽やか。
M's Worksさま「それは薄くスライスした牛肉と野菜などを浅い鉄鍋で焼いたり煮たりする料理。」
M's Worksさま「それは薄くスライスした牛肉と野菜などを浅い鉄鍋で焼いたり煮たりする料理。」
ある日とつぜん主人公が迷い込んだパラレルワールドは、こともあろうに、カレーのない世界だった。
どうしてもカレーが食べたくて、友人の力を借りながら味の再現に奔走する主人公。その必死さに共感するやら、とほほな主人公に癒やされるやら、笑いながらノリノリで読んでいたら、ラスト、オチにやられた……!
こちらも読んでいて非常に楽しい作品でした。
【掌編部門】
たびーさま「フルサトRadio」
http://ncode.syosetu.com/n7843cg/
3・11から五百余年後の東北地方。ロボットと人間が共存する社会で、再び起こった震災からの復興を描いたSF。
【掌編部門】
たびーさま「フルサトRadio」
http://ncode.syosetu.com/n7843cg/
3・11から五百余年後の東北地方。ロボットと人間が共存する社会で、再び起こった震災からの復興を描いたSF。
昨日はこの作品への感想をなかなか言葉にできなくて、ぐるぐるしていました。ロボットのけなげさに胸を打たれたこととか、登場人物の人柄の温かさとか、語るべきことはいくらでもあるのに、わたしが何を語るのも、おこがましいような気がして。感動したとかいい作品だとか、そんな言葉で括ってしまうのは違う気がするのです。ただ、読まれてほしい。
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今回は以上。9月1日までで投稿期間は終わりましたが、さすがの参加者数。まだ未読の作品がたくさんありますので、もう1回か2回は紹介するかなと思ってます。
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今回は以上。9月1日までで投稿期間は終わりましたが、さすがの参加者数。まだ未読の作品がたくさんありますので、もう1回か2回は紹介するかなと思ってます。
作品数が多いことから、本当に自分の趣味でピンポイントに絞って紹介していますので、お時間ある方はTogetterまとめ(http://togetter.com/li/698393)なども参考に、ぜひ良作名作を発掘してみられてくださいね。
http://ncode.syosetu.com/n3398cg/
これはいい馬鹿SF……!
これはいい馬鹿SF……!
とてもツボでした。そんでなにがすごいって、同じストーリーを、他の誰が書いても陳腐になる気がするところがすごい。この文章センス、好き。
営業マンの哀愁ただようぼやきから始まって、序盤は何て言うことのない日常描写の連続なのだけれど、読み進めるうちにまさかの宇宙人襲来。タイトル通り、これは人類滅亡の危機!? ……というところからのオチが…………おっとネタバレはここまでだ。
【長編部門】
グルヌイユさま「地球を呑んだ蛇の孤独」
【長編部門】
グルヌイユさま「地球を呑んだ蛇の孤独」
劇中劇ならぬ、小説内小説、ならぬ、小説内小説内小説というややこしい手法。内容の複雑・難解さや、一部残酷描写のグロテスクから、かなーり人を選ぶ内容…………なのだけれども、そこを踏まえて敢えて主張したい。この作品、読まれてほしい。
中盤までの、グロ描写や難解さだけで表面的に判断してほしくないです。そこを乗り越えて読み切った先にこそ、この小説の本質がありテーマがあります。
物語の役割。どうすれば人は他者を理解することができるようになるのか。物語を娯楽としてただ消費することの否定。そういったテーマにがっつり取り組む、大まじめな思弁SFでした。
物語の役割。どうすれば人は他者を理解することができるようになるのか。物語を娯楽としてただ消費することの否定。そういったテーマにがっつり取り組む、大まじめな思弁SFでした。
もちろんグロ耐性は個人差があるので、誰かから無理強いされて読むようなことではないのだけれど、しかしできることなら、最後まで読んでほしい作品。
今回は以上2作。例によって個人的趣味で選びましたので以下略。
今回は以上2作。例によって個人的趣味で選びましたので以下略。
いやほんとに……ほかにも面白かったなーっていう作品いくつもあるんですけど、なんせ全体の作品数が多いので、あれもこれも挙げてたらピックアップの意味ないなって。
面白い、上手い、という基準で選んでいたら際限がないため、かなり自分の好みに偏向して絞ってますのであしからず。
プロフィール
HN:
朝陽 遥(アサヒ ハルカ)
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
朝陽遥(アサヒ ハルカ)またはHAL.Aの名義であちこち出没します。お気軽にかまってやっていただけるとうれしいです。詳しくはこちらから
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