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小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
森見 登美彦
角川グループパブリッシング
発売日:2008-12-25

 青春をこじらせた主人公(大学生。四畳半と同一人物かと最初思ったけれど、違います)が、思いを寄せる黒髪の乙女を、なんとかして籠絡せんとして、さまざまなアクションを起こすのだけれど、直球で突撃する勇気が足りないせいで、外堀を埋めて埋めて埋めまくり、本丸になかなか突撃できない。天然な彼女の鈍さもあいまって、ちっとも思いが通じない。

 彼女は彼女で、なぜかむやみやたらに行動力があり、強運に恵まれてもおり、さまざまにまきおこる事件の渦のど真ん中を、なんということもないようにぐんぐん通り過ぎてゆくので、追いかける主人公がそれに巻き込まれてとにかく大変。

『四畳半神話体系』をはじめ、ほかの森見作品とつながりがあります。これ一冊だけを読むと、少々「?」な部分が残るかもしれません。

 古本市を舞台に、彼女の求める本を手に入れてあげようとして、その本が優勝賞品として掲げられた壮絶なガマン大会に参加する第二章が、とても好きでした。
 第三章も。学園祭の混乱の中で演じられる神出鬼没のゲリラ演劇『偏屈王』、願掛けのためにまる一年同じパンツをはきつづけたパンツ総番長、等々。この悪ノリがたまらなくくせになって、にやっにやしながら読んでました。

 四月に森見登美彦さんに盛大にはまって、けっこう続けて読んでいたので(レビューはいまごろようやく書いていますが)、また追々、ほかの作品の感想も書いてゆきます。

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