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小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
 報道で見かける風評被害のあまりの過剰さに、ドン引きしている自分がいます。福島産のお米が怖いから食べられないとか(それがいつ収穫されたものかは頭から抜け落ちていると思われる)、どこ産とか関係なくホウレンソウっていうだけで怖いとかって、びっくりするなあ。いやほんとに。深く考える暇もなく、放射能怖い! っていう条件反射なんでしょうね。その感覚は、分からないでもないんですけど。でもちょっと、いくらなんでも、過剰すぎるんじゃないかな。

 どれだけ堆積するのかとか、どれだけ生物濃縮するのかとかって、たしかに素人には、生半可な聞きかじりの知識だけがあるから、怖いっていうのはあるんですよね。でも、危ないっていえば、農薬の残留のほうがよっぽど怖いんではないでしょうか。生物濃縮は、放射能よりも、化学物質のほうがより怖いようなイメージがあります。
 でも、無農薬で有機栽培のほんとうに安全と確信できる野菜だけを食べようとかって、そういうことをできるほど、経済的に豊かな人間ではないというか、よほど豊かな層でないと、そういう生活はできない国に生まれついたんだと思います。無農薬じゃない野菜も食べますし、合成着色料や添加物たっぷりの食品も食べますよね。自分がいつかそれで死ぬかもしれないけれど、それでも文句はいうまいと思って、レトルト食品やコンビニご飯にもかなり依存しています。
 まったく気にしないよりは、ちょっとは気にするほうがいいのだろうけれど、気にしすぎていたら何も食べられない。そのこと自体が異常といえば異常なのですが、そういう時代、そういう国です。

 そういうのをやめよう、もっと自然に還ろうという思想で、実行するために尽力されている方々は、とても立派なんですけど、自らに限っていえば、無農薬・有機肥料で野菜を作って自足自給で暮らすというほどの根性はないし、だいたい、土壌や水自体がほんとうに汚染されていないかとか、こだわりだせば、いまの環境ではかなり大変なんじゃないでしょうか。そこまでこだわるなら、もっと工業の発展していない国の、都会ではない人の少ない場所に移住して暮らすしかないんじゃないのかなっていう気はしています。そこにいても、都市から化学物質が流れ出してくるかもしれないけど。

 しかしまあ、がんは若い人ほど進行が早い病気でもありますし、そうなると小さな子どもさんがいらっしゃる方は、自分の子どもにはちょっとの危険の可能性でも近づけたくないとか、そういう感情は、分からないではないんですよね。
 だから、買い控えをする人を頭から非難するのも気が引けるんですけど。

 そういえば前に、どこかのお坊さんが講演をしてらっしゃって、「日本人は牛肉を食べるようになったからがんにかかるようになった(要約)」という、まあちょっと暴論なんですけど、そういう話をされていて、「ふーん」と思いながら聞き流してたんですけども、「だから私は、牛肉を食べる前にはちゃんと手を合わせて、牛さんにようく拝んでからありがたくいただいとります。おかげさまでこの歳でもこのとおり、元気です(真顔)」と話が続いたので、笑わないのが大変でした。わたしテレパシー能力は持ってないはずなんだけど、「食うのかよ!」という聴衆の心の総ツッコミが聞こえた気がした。
 や、まあ、がんになるかどうかはともかく、食べ物に感謝するのはいいことですね。

 そこまで極端に買い控えているのは、報道されているごく一部の人だけなんでしょうけども。もうちょっとしたら冷静になるんじゃないかなあ。というか、そう思いたいな。
 そういう外野の騒ぎも心配ですが、原発、はやく事態が収束して、現地の方が安心できるようになるといいです。作業されている方も、そのご家族の方も、避難区域にお住まいの方も。

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