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小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
 本題の前に。末尾に拍手コメへの返信があります。

 きのうの日記の続きなんですけど、地軸が公転面に垂直だったら、極付近ではずっと夕暮れ時なのかなあというのを、ぼんやり考えていたら、「とこしえの黄昏の地」っていう架空の場所が、なんかものすごくときめくなって唐突に思いました。でもなんか、それってどこかのファンタジー小説で見たことがある表現のような気がしなくもないです。なお、どこで見たのか、本当に見たのかどうかは思い出せません……。と、鳥頭。

 だけど、よくよく考えてみたら、たぶん、地動説が信じられるようになるよりももっと前の時代から、そういう発想って、人類の想像力の途上に浮かびえたんじゃないでしょうか。
 たとえば赤道近くに住んでいる人間が、高緯度地方に向かって旅をしていれば、季節の移り変わりとは別に、だんだん太陽の上る位置が低くなっていくことに気づくはずです。旅じゃなくても、移住でもいいかな。
 そうすると、「ここをもっとずっと北上(南下)していったら、さらに昼間の太陽の位置はどんどん下がっていって、いずれは太陽が空に昇らず、地を這うようにめぐるのではないか」と、そういう想像にいたっても、ちっともおかしくないと思います。

 きのうぼけっと考えていたときは、SF的に、本当に地軸が垂直な惑星での極北の地を想像していたのですけれども、ファンタジーものを書いているときの、挿話に使ってもいいなあと思いました。この先にある平原を突っ切り、はるか遠くに見える山脈を越えて、さらに何年もずっとずっと歩き続けていけば、そこには黄昏の国があって……というような、ホラなんだか実話なんだか語り手もわかっていないような言い伝えが、話の中に出てきたらちょっといいなって思います。

 だけど、SFで書くにしても、ファンタジーで書くにしても、そこは極地なわけだから、そこにほんとうに国があるというふうに書くのなら、なんとなくもっともらしいような設定を、付加する必要があるのかなって思います。

 ファンタジーでいくのなら、そこは人の住む地ではなく、精霊だか死霊だか人間に追いやられた古代生物だかの住む土地だという言い伝えがあってもいい。あるいは、寒い寒い氷原を越えたら、なぜかぽっかりと温暖な土地があって、それはその地に住まう神の加護なのだとかいう理屈でもいいのかも。(しかし、神様が実在する系のハイ・ファンタジーを、それっぽく書けるだけの地力が自分にあるかどうかは、はなはだ不明であります)

 SFでいくのなら、そこは普通の植物の育つ土地ではないので、人が住める環境を考えなくてはいけないわけですね。食料の面でも、エスキモーの方々がそうするように、野菜以外のもの(生肉とか生魚)からビタミンを取る必要があるでしょうし、その前に、その寒さの環境下で死なないためには、おどろくほど寒さをシャットアウトする住処(や衣服)を作る技術があるか、ものすごく寒さに強い種族であるか、どちらかかなあと思います。技術だとしたら、それが経験則に基づいて長い歴史の元に練られた古くからの英知なのか、最先端の(あるいは失われた古代文明の)テクノロジーなのか。寒さに強いのであれば、どうやって体温を保っているのか。

 それとも逆に、惑星全体がすごく暑くて、極地のほうが人間が居住可能な場所というのも、ありなのかな。低緯度地方(特に赤道近く)は灼熱の世界であり、陸地は広大な砂漠、海の水はぐらぐら沸騰するような状況で、その赤道地域には、熱に強いごく一部の特殊生物しか生存し得ないという、そういう惑星があっても、もしかしたらいいのかもしれないですね。そうすると、世界は赤道でほぼ分断されるわけで、北半球の文明と、南半球の文明は、ほとんど断絶されたまま発展するのかも。
 その一方にしか、高度な知性を持つ生命体が存在していないというのでも、あるいはいいのですが、大昔にはもっとずっと惑星が涼しかった時期があって、そのときにはわずかに人の行き来があったりしても、面白いかもしれません。そしてどこかの時代で、誰かがものすごい努力をして、どこかの(海底の浅い、あるいは陸続きの場所の)深い地底に、長い長いトンネルを掘ることに成功し、双方向の交流が再開する……というような。

 しかし、もしもそういう世界を書くとなると、海流はどうなっているのかとか、雨がものすごいのではないかとか、そんな灼熱の世界なのに、ほんとうに高緯度地方では生物が存在できるのかとか、いろいろツッコミどころは出てくるような気がします。

 SFでも、個人的にはあまり厳密な考証をできるタイプの人間ではなく、なんとなく読んでいるときにもっともらしいと感じるようなハッタリがあれば、現実に可能かどうかは、それほど真剣に考えません。そもそも綿密に考証できるだけの知識や根気もなければ、人脈もないし……。読んでいる間だけ、その架空のリアリティの魔法にかかることができればいいのかなって、勝手に思っています。ハードSF好きの人には怒られそうだけど。

 ……なんて、ここでメイキングをだらだら垂れ流していないで、さっさと書けばいいのですが、あいにくちょうど書きたい話のストックに、使えそうなものもないので、とりあえずログを残しておきます。箱だけがあって、中で踊る役者がいない状態だなあ。
 いつか思い出したように、ぽろっと使うかなあと思います。

>つとむュー様
 拍手コメ、ありがとうございます!
 日記でだらだら妄想を垂れ流しているだけで、肝心の筆が遅いという、情けない状況であります……。
 Newtonも、小説に活かすつもりで読んでいるかというと、ほぼただの好奇心だったりします。もしハードSFを書ける人だったら、そこからホントにストーリーの軸を組み上げるのかもしれないのですが、わたしの場合は、運がよければ、想像を広げるきっかけになるのかな、というくらいですねー。
 今日書いているような妄想も、実際の記事の中身とはそんなに関係ない、ホントの妄想ですし。そこから、本当に小説に活用できるとも限らず、ただ妄想して終わったりもして……。
 で、でもまあ、読んでて楽しいです。
 ありがとうございましたー。

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