忍者ブログ
小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
 本題のまえに。末尾に拍手コメへのお返事があります。

----------------------------------------

卵の緒 (新潮文庫)
卵の緒 (新潮文庫)


 読了。

 中編二本が収録。
 父親を知らず、「自分は捨て子なんじゃないか」と思っている育生は、ある日、母親にへその緒をみせてくれるように頼む。だけど母親が出してきたのは、卵の殻。「母さん、育男は卵で産んだの。だから、へその緒じゃなくて、卵の殻を置いているの」けろっと答える母さんは、はぐらかしてばかりで、ほんとうのことをなかなか教えてくれなかったけれど……『卵の緒』
 妙な経緯でとつぜん一緒に暮らすことになった異母弟は、まだ十歳の男の子だというのに、出来すぎなくらいの『いい子』で、要領がよくて、人好きがする。子どもらしくないその器用さ、人当たりのよさが、どうも気に入らないと思う主人公は、はじめのうちは異母弟のすることに反発してばかりいるけれど……『7's blood』

 表題作よりも、『7's blood』のほうが印象深かったな。異母姉弟の複雑で微妙な関係、大人の都合にふりまわされる子どものままならなさ。母親にふりまわされて苦労してきた七生が身につけた、へんに世慣れた器用さが切ないです。

 いまのところ瀬尾まいこさんの本、読了三冊です。『幸福な食卓』も『卵の緒』もよかったんだけど、『戸村飯店青春100連発』が一番ストレートにがつんと来たなあって思いました。またそのうちほかの本にも手をだしてみたいな。


 追記に拍手コメへのお返事があります。

> HONET様
 コメントありがとうございます!
 ですです、ほんと地元のお祭りとか観光地とかって、なかなかきっかけがないといかないんですよねー。
 そういえばHONET様はよくお休みにお出かけになってますよね。羨ましい! マネしたいんですけど、根が出不精で、なかなか遠出する根性が出せず。
 わたしもちょっと前、離島勤務で実家を離れていたときに、ああ、この先の転勤の状況によっては、長く地元を離れてほとんど帰ってこないようなことだって、普通にありえるんだなあ……と、しみじみ思ったのでした。この春にまた転勤があるかどうかわかりませんが、地元にいる間に、なるべくふらふら寄り道しておきたいです。
 転勤はしかたないけれど、同じ土地に長く住まないっていうのも、よしあしですねー。色んな土地の顔を見られるのは、いいことでもあるんでしょうけど。

拍手

PR
この記事にコメントする
Name
Title
Color
E-Mail
URL
Comment
Password   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
TrackbackURL:
プロフィール
HN:
朝陽 遥(アサヒ ハルカ)
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
朝陽遥(アサヒ ハルカ)またはHAL.Aの名義であちこち出没します。お気軽にかまってやっていただけるとうれしいです。詳しくはこちらから
拍手コメントをいただいた場合は、お名前をださずにブログ記事内で返信させていただいております。もしも返信がご迷惑になる場合は、お手数ですがコメント中に一言書き添えていただければ幸いです。
twitter
ブクログ
ラノベ以外の本棚

ラノベ棚
フォローお気軽にどうぞ。
最新CM
[01/18 スタッフ]
[05/26 中村 恵]
[05/04 中村 恵]
[02/04 隠れファン]
アーカイブ
ブログ内検索
メールフォーム
約1000文字まで送れます。 お気軽にかまってやってください。
カウンター
忍者ブログ [PR]