小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。

かもめのジョナサン (新潮文庫 ハ 9-1)
読了。
古い掟にしたがって暮らし、食料を得ることにばかり必死になる群れの中で、ジョナサン・リヴィングストンはただ一羽、いかにして速く飛ぶかという命題と向き合っていた。食べるものもろくにとらず、さまざまな航法を試すことに夢中になっているジョナサン。やがて彼はカモメの限界を超えた速度を得て、仲間たちに速く飛ぶことのすばらしさを伝えようとするが、無理解な仲間たちは、ジョナサンを群れから追放する。
うーん。前半すごく面白かったのに、なんか途中から精神世界方向にいってしまって、ついていけなくなった感がありました……。
前半では、周囲の無理解に孤立し、排斥された不遇の主人公。そこにはとても共感できるんです。
でも後半では、多分いいことも書いてあるんですけど、主人公がひとり高みに上ってしまって、なんていうか、新興宗教の教組様みたいになってしまっている。それがなんとなく、すわりが悪いんだと思います。絶対的な何かだとか、妄信、というような感触が苦手。
小説そのものの感想とはそれますが、新潮文庫の解説を読んで、びっくりしました。こんなに小説を罵倒している解説者(翻訳者)もめずらしいんじゃないのかな。いや、正確にいえば作品そのものを罵倒してるんじゃなくて、これがもてはやされた時代のアメリカ社会について、批判的に考察してあるんだけども、それにしてもふつう本の解説って、その本が好きな人が、本の魅力を訴えていくものだ……という先入観があったので、びっくりしました。
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