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小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
 誰でも多少はそーゆーとこあるって思うけど、自分がネット上で被ってる猫が相当だなって、ときどきふって思います。

 ウェブ上というのは、顔とか、声の調子とか、ふだんの言動とかが分からない世界だから、ちょっとしたことで誤解したりされたり、ごく無造作に人を傷つけたりしがちな世界だし、怖いところ。だから普段の言動に比べれば、(これでも)だいぶ気を遣ってるほうです。
 普段は、もっと口が悪くて、他人に対して容赦ないし、ときどき自分でドン引きするくらい腹黒いし、ワガママだし、人の話を聴かない。偏屈で頑固でものぐさで無神経です。「え、ネット上でもそう見えるよ?」と思われた方がいらっしゃったら、ホンモノはその三倍くらいそんな感じです。

 顔もプロフィールも出して、ウェブというものとオープンに付き合う方もいらっしゃるけど、わたしは基本的に顔も勤め先もここには出さないし、怖くて出せないです。
 それはストーカー対策とかそういうことじゃなくて……というか、逆に顔を出したら間違いなく誰からもストーカーされないような気がしますが!(涙)、そうじゃなくて、リアル知人に本人ばれするのが怖いので(笑)

 わたしは隠れオタクで、職場の人たちにも実際のところ、ちょっとオタクくらいに思われてるけど、こんな根の深いオタクだとはバレてないし(……ない、と思う。思う!)、いまだに小説を書いてることなんて、親にもガン隠してます。だからリアルの知り合いとは、ネット上ではほとんどつながってないです。創作をする友達の何人かにしか教えてない。

 でも、だからこそ、創作オタクな話とか、リアル生活では気をつかったり、照れたりしていえない本音を、ネット上ではぽろりぽろりこぼしたりもします。
 隠さず本音で話せる友達も、忙しくてそうしょっちゅうは会えなかったり、遠くに就職したりしていますし、職場には、尊敬する先輩とかはいても、そこまで気心の知れた友人はいません。寂しい人間です。特に職場では、比較的親しい人にも、ひとことでも余計なことをもらすと、一気にひろがりそうな強烈な噂のネットワークがあるので、小説のことはとてもいえないです……。

 それに、くたびれたオジサンに萌え?だというようなバカ話は、友達とならできても、自分の父親を何回か本気で階段から突き落とそうと思ったときのことだとか、そういうことは、面と向かってはなかなか話せないです。そういうのを、親しい友達にまでひた隠しにしようと思うわけじゃないんですけど、よっぽどのきっかけがないと、話しづらいというか。

 えっと。何がいいたいのかわかんなくなってきたな。
 つまり、ネット上のその人へのイメージって、良くも悪くも現実と乖離してるんだろうな、と、そんなようなことをあらためて思いまして。
 現実に会ってもわからない一面がわかる一方で、それは本人があるていど取捨選択して出したイメージ像であって、無意識に漏れ出る本性はいくらかあるにしても、そうとうフィルターのかかったものなんだよねって、そんな話でした。

 それでも、ひとたび小説を書くと、そんなつもりがなくても、そこに望まぬ本性が覗いたりするので、それがたまにふっと、怖い気がします。イメージダウンとか、嫌われるとか、そういうことをいっさい気にしなきゃいいんでしょうけど。というか、そもそも猫を被らなきゃいいんですけど。でもわたしが猫を放り出して本音をウェブ上でがっつんがっつん書き始めたら、すごく迷惑行為をやる気がするなあ。それくらい口が悪いです……

 小説でも猫を被ればいいじゃないって思うけど、というか被ってはいるんですけど、でも、ホントに本音で書いたものと、そうでないものは、意外と、なんとなく読んで分かっちゃう気がします。
 自分にとっては小説なんてお遊びだと、そう割り切れればいいんでしょうけど、少しでもいいものを書きたいという気持ちがあれば、結局はいつかどこかで真剣に、自分の本心を投影して、本気で書かなきゃいけなくない瞬間がやってくる。
 自分では隠したい部分にフィルターをかけたつもりでいても、そういう文章では、案外、透けて見えてしまうものがあるなって思います。

 そのひとの小説を読めばそのひとの人柄が全部わかるとか、そこまでいうと明らかにいいすぎなんだけど。なるだけ読まれる方が感情移入しやすいものをと思うから、自分の悪いところをモロに押し出す書き方は、意図的に表現したいものがあるとき以外にはやりませんし。
 それでも。それでも自分のみっともなさや、人間としての底の浅さや汚さが、表現したつもりがなくても、じわっと出てる気がするときがあって、ときどき、ぎょっとするんですよね。でも、そこをきれいに消して書こうとしても、今度は嘘くさくなるんだろうなあ……

 やっぱり小説は、本性を知られても困らないくらいの友達か、顔の見えない誰かでないと、読んでもらう勇気がでないです。プロの作家さんはすごいな。
 そういいつつ、ネット上だと、びくびくしながらでも思い切って公開しちゃえるので、リアルには出せない部分を、ネットだと出しやすいという、そこのところにかなり依存して暮らしているなと思う、今日この頃です。

 ネット上なら顔が見えないからっていって、現実世界だったら遠慮するようなことでも、ずけずけ無造作にいうひともいれば、やたたらと気を遣って猫を被る人もいるし、同じ人が、そのどちらかだけだとも限らない。
 べつにそれがどうというわけでも、自己否定モードになってネガティブになってるわけでもなくて、なんか不思議な世界だよなあって、ふっと考え込んだ休日でした。

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そうですねー
HAL.Aさん

どうもです。書き込みは久しぶりです。中村です。
まず、ブログの模様替えなさったんですね。このデザイン?操作性っていうのか、すごく良いですね。いいなー。ここのブログドメインに替えたいな。

ネットって確かに「本音」っていうか、普段はひた隠しにしているような自分を出せる場所ですね。
だからペンネームを使ったり、リアルな状況はなるたけ書かないようにするっていうか、そういう気持ち理解できます。僕もそういう風にしておけば良かったなーって思うときありますよ。(苦笑)
僕の場合はけっこうリアルの友人たちが、僕のブログやらを知ってますからね。会社で「ブログ面白かったですよ」とか言われると、確かに赤面します。
まあ、クダラナイことばっかり書いてますからねー。(笑)

小説って「その人」の何かが出ますよね。如実に顕われるもんですよね。そう思います。
で、その「顕われてる」小説が非常に面白くもあります。顕われていないっていうか、「らしくない」物語だとバレるっていうか。「これってちょっと頑張って変身しようとしているけれど……」って見抜かれてしまう。
そういうものだと思います。
Posted by 中村 恵 URL 2010.10.24 Sun 02:08 編集
恵さまへ
 コメントありがとうございます!

 模様替え、してみました。三語小説も日記もここでいっしょくたにUPしている関係で、冒頭にカテゴリ表示が出てくるテンプレートがいいんだけどなって思ってたら、ちょうどかわいいのが新着に登場したので、お借りしてきました。
 わたしも少し前に、何箇所かほかのブログサービスをお試ししてみたんですけど、FC2は使い勝手がいいんですよねー。慣れてるせいもありますが、わりと多機能で、テンプレートの種類も多いですし。(自作できる人ってすごいなーって思います。勉強しかけて挫折しました……)
 ただ、前に何回かサーバートラブルとか、接続トラブルがあったんですよね……。それだけちょっと、気になってます。(このごろはわりと平穏です)

 そうですよね、恵様のブログはすごくオープンですよねー。見習いたいという気持ちはあるのですが、どうにも恥ずかしくて。ふだんが殻に篭もりすぎているんですけど(笑)

 小説、ほんとそう思います。ホントに感じたことじゃないと、どこか薄くなるっていうか……自分の体験したことだけしか書かなくても、それはそれで世界が狭くなるし、経験のないことだって、ちょいちょい書いていかないといけないんですけど。でも軸の部分は、自分で思ったことじゃないと、やっぱりぺらぺらになりますね……。

 らしくないのが全部ダメかっていうと、幻想的だったり、異空間だったり、スーパーヒーローが出てきたり、そういうフィクションならではの現実とかけ離れたやつも、それはそれで好きなんですよね。現実には体験できないことを仮想体験して楽しむお話っていうか。
 ただ、その中でもやっぱり、疑似体験を真剣にするためには、感情移入するためのとっかかりが必要で、そういうのって、やっぱりホンモノの何かが、鍵になるなって思います。フィクションときどきホント、みたいな。

 コメントうれしかったです。ありがとうございました!
Posted by HAL.A 2010.10.24 Sun 10:43 編集
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