小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
読了。
舞台は戦前のサナトリウム。肺病に苦しみ、検査結果に一喜一憂して、死の影にとり付かれて日々をすごす青年たちの間、一人、死を恐れてもいないかのように、淡々とふるまう男がいる。
自ら求めて死ぬかのように、無謀な手術に踏み切った彼は、主人公に二冊のノートを渡す。もし僕が死んだら君にあげる、つまらなかったら焼き捨ててくれたまえといって遺された、その二冊のノートには、病床でつづられた小説、彼の青春が綴られていた……
周囲の世界との間に壁を作り、己に孤独を課して、けれどどうしようもない強さで愛を求める。心を求める。そんな青年の、短すぎる生涯。
肝心の作中劇よりも、序盤のサナトリウムの描写の方が好きだったなあ。(ちょっとずれた読者だったかもしれません……)
けどそれにしても、よかった。この重みは、基本的にフィクションであるにせよ、作者さんの生きた体験に基づく感情が描かれているからこその重みなんだと思います。(って、福永さんの経歴にそれほど詳しいわけじゃないんですが……)
完全フィクションの、ドラマやエンターテインメントに徹した小説もいいけれど、こういう魂のこもった作品を読めるのは貴重な機会だなあと思います。
舞台は戦前のサナトリウム。肺病に苦しみ、検査結果に一喜一憂して、死の影にとり付かれて日々をすごす青年たちの間、一人、死を恐れてもいないかのように、淡々とふるまう男がいる。
自ら求めて死ぬかのように、無謀な手術に踏み切った彼は、主人公に二冊のノートを渡す。もし僕が死んだら君にあげる、つまらなかったら焼き捨ててくれたまえといって遺された、その二冊のノートには、病床でつづられた小説、彼の青春が綴られていた……
周囲の世界との間に壁を作り、己に孤独を課して、けれどどうしようもない強さで愛を求める。心を求める。そんな青年の、短すぎる生涯。
肝心の作中劇よりも、序盤のサナトリウムの描写の方が好きだったなあ。(ちょっとずれた読者だったかもしれません……)
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朝陽 遥(アサヒ ハルカ)
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朝陽遥(アサヒ ハルカ)またはHAL.Aの名義であちこち出没します。お気軽にかまってやっていただけるとうれしいです。詳しくはこちらから
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