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小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
 読了。

 気が利かなくてちょっと間の悪いところのある主人公は、同じ大学で知り合った友人たちとの四人組で、それなりに楽しい青春を送っていた。――その事件が起きるまでは。
 ある日、四人で集まっているところに、かれらの教授の息子である小学生の男の子が通りかかる。しばらく雑談を交わして別れたあと、主人公たちはまた別の場所で、再び少年の姿を目撃する。少年が散歩に連れていた飼い犬が、急にものすごい勢いで走り出し、少年はそれに引き摺られて、走行中のトラックの前に――
 飛び出した犬の視線の先には、友人がいた。なぜ犬は急に走り出したのか。意図的に犬をそんなふうに走らせることが可能だったのか。もしそうだとしたら、なぜそんなことをしなくてはならなかったのか。主人公は謎を追い始めるが……

 面白かった! いままで読んだ道尾さんの本のなかでは、『ラットマン』のつぎに好きかもです。キャラクターもよくて、主人公のお人よしでちょっと間の抜けたところが、話が進むにつれて、だんだん愛しく思えてきました。何よりストーリーの数々の仕掛け。巧みに誘われるミスリード、意表をつく展開とどんでん返し。青春と友情、疑念とすれ違い。そしてほろ苦い余韻を残しつつも、さわやかで心温まる結末。
 いい小説でした。

 続きに拍手へのお返事です。

>片桐さま

 ありがとうございます!
 忙しい忙しいと口で言ってはいても、休日はきっちり休んでいるので、よく考えてみればそれほどでもないです。愚痴っぽいだけです、ごめんなさい……!

 いつもありがとうございます。そしていろいろごめんなさい。このまえはミーティング豪快に遅刻しましたし……(大汗)
 アドバイス等々、すっごく助かってます。不慣れなもので、というか気が利かないもので、これからもなにかと不手際があるかもしれませんが、RYO様がお戻りになるまでのあいだ、引き続きどうかよろしくご指導くださいませ。

 あと片桐さまがいらっしゃると、うれしくてすごくテンションがあがるので、そういう意味でも個人的にすごく助かってます。ご投稿されているときには、いちファンとして、片桐さまの作品を読めるのもうれしいですし、それになんといったらいいか、片桐様とお話していると、がんばって書こう……! という気持ちになります。(そのわりに遅筆で進歩もないですが……)
 レスありがとうございました!

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無題
ソロモンの犬はなかなか好きです。
ハードカバーのときに読んだのですが、ラスト好きです。

カラスの親指ってまだ読んでいらっしゃいませんかね?
文庫化したら、ぜひ読んでみてください。
ぼくのなかでは、ラットマンの次に好きです。
Posted by かなたん 2010.05.09 Sun 23:27 編集
かなた様へ
 コメントありがとうございます。道尾さんって、ほんとに作風が幅広いですねえ。一作ずつの空気の違いに驚きつつ、少しずつ揃えています。
 カラスの親指も、読むのを楽しみにしているのですが、早く読みたい欲求と、これ以上ハードカバーの本を増やすと家の中が危ないというせせこましい事情の間で葛藤しています。文庫落ちまで……耐えてみます。
Posted by HAL.A URL 2010.05.10 Mon 23:08 編集
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