忍者ブログ
小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 読了。漱石って、学生時代の『坊ちゃん』以来のような気がする……!

 画家である主人公は、俗世を離れた目で風景を見るために旅に出て、山奥の温泉町に宿を取る。そこで主人公が見た風景や感じたこと、芸術論、そして宿で出会った女とのやりとり。
 絵を描こうとしてみたり、句をひねってみたり。どういう手法を使ったらそのときに感じていることをそのまま表現できるか、といったことを、形式に囚われず試行錯誤する主人公。

 描写が美しくてよかった……けれど、文学初心者には難易度が高い! ばーちゃん、せっかくもらってきたけど(※数日前の日記を参照)、私には少し難しかったよ。っていうか、祖母は文学どころか読書初心者のはずなんですが、まともに読んだんでしょうか。孫はびっくりです。

 芸術作品や文学からの引用なんかが大量にあって、もちろん文庫本の後ろにちゃんと注釈がついてるんですけど、注釈を確認するためにページを往復するだけで疲れるくらい、頻繁に出てきました。
 この際、せっかくだからいちいち調べて教養を深めればいいんだけども、途中から飽きて、気になるところだけ注釈を見て、あとは何となくノリで読みました。そんなことだから知識が増えないんだよ!

 残念ながら、どうも主人公の心情の流れにうまく共感できない箇所が多くて、のめりこんでは読めませんでした。芸術的な感受性が足りなかった! こういうのを馬の耳に念仏というんだな。
 けれど、描写がところどころものすごく美しくて、理解に乏しいなりにも、読んでよかったです。

 いちばん好きなところを引用。
----------------------------------------
  雨が降ったら濡れるだろ。
  霜が下りたら冷たかろ。
  土のしたでは暗かろう。
  浮かば波の上、
  沈まば波の底、
  春の水なら苦はなかろ。
----------------------------------------
 主人公が、スウィンバーンという詩人の詩や、ミレーのオフェーリヤ(絵画)を思い浮かべながら、土左衛門が果たして絵になるかどうかといったことに思いを巡らせるところ。
 きれいな描写や、はっとするような詩句がたくさんありました。言葉への感性が鋭い人だったんだなあ、旧千円札の人。

拍手

PR
この記事にコメントする
Name
Title
Color
E-Mail
URL
Comment
Password   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
TrackbackURL:
プロフィール
HN:
朝陽 遥(アサヒ ハルカ)
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
朝陽遥(アサヒ ハルカ)またはHAL.Aの名義であちこち出没します。お気軽にかまってやっていただけるとうれしいです。詳しくはこちらから
拍手コメントをいただいた場合は、お名前をださずにブログ記事内で返信させていただいております。もしも返信がご迷惑になる場合は、お手数ですがコメント中に一言書き添えていただければ幸いです。
twitter
ブクログ
ラノベ以外の本棚

ラノベ棚
フォローお気軽にどうぞ。
最新CM
[01/18 スタッフ]
[05/26 中村 恵]
[05/04 中村 恵]
[02/04 隠れファン]
アーカイブ
ブログ内検索
メールフォーム
約1000文字まで送れます。 お気軽にかまってやってください。
カウンター
忍者ブログ [PR]