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小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
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 読了。

 池澤夏樹個人編集・世界文学全集より。短・中編7本が収録。
 目当ては同じ冊子にセットになっているバオ・ニン『戦争の悲しみ』の方だったのだけれど、ともかく買ったからにはと、うきうきと読んでみました。

 ちょっとショックなくらい、訳が分からなかった。「わたしには文学というものを楽しむ素養がないのかもしれない……」とおもうくらい。
 転寝の合間に見る切れ切れの悪夢……に、手触りが似ている。不条理、圧迫感と、理不尽なもの、侵害されていくことへの恐怖。読み終えて、そんなものばかりが印象に残っています。

 他者から、筋の通らないことで何度も非難され、叱責される主人公。つぎつぎに出てくる馴染みのない言葉と、そこに対する説明や描写の決定的な欠如。それが不安を煽ります。
 何度も「いつの間にか明けることのなくなった夜」というモチーフが出てきます。明けない夜、ずっと続く闇夜……。

 理解できなかったことは無念なのだけれど、有名な文学作品だというだけの理由で、理解できなかったものを理解した振りをして絶賛したって、たいした意味はない。それはただ無理解であることよりも、よけいに理解から遠い。
 だから、恥ずかしいけれど、正直に書こうと思います。少なくともいまの私には、まったく理解が及ばなかった……。

 ふだんはできるだけ、文学作品への解説って参考にしたくないというか、解説を読んでなんとなく分かったような気になる自分が嫌で(屈折している)、わざと読まないことも多いのですけれど、さすがに理解が及ばなかったので、添えられた解説も見てみました。
 やはり不条理の文学、という認識が通っているみたいです。訳者の近藤直子氏曰く、この理不尽さは読者に向けていないひたすらの観察記録、主人公の意識をそのままに記録しているため、とのこと。他者に向けて(あるいは自分自身に向けて)取り繕われることのない、理路整然とまとめられないありのままの自分、合理化されるまえの不条理の私、ではないかということ……。
 うーん。言われてみればもっともらしい……でも、それでもう一回本文に戻っても、やっぱり感覚として分からなかったです。

 この全集を編纂された池澤夏樹氏の方の解説を見れば、「残雪は文化大革命の不条理から出発して、(中略)生きることは故なき隣人の悪意に曝されること、緩慢な文化大革命の最中に身を置くことであるという恐ろしい真理に達してしまった。」……とのこと。
 強いて言うならそちらの解説の方が、まだ自分の読後感には近いかなあ。世界は理不尽な悪意、不条理な精神的圧力に満たされている、という感触。それが全てではないけれど、それも一面の真実ではある。だから、読んでいてこんなに怖い。
 でもまあ、その解説を見てから読み返してもやはり「いい」とは思えなかったので、私の感性はあまり文学向きではないようです。

 じ、自分の貧しさをさらけ出す感想に終始してしまった……

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