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週末、道尾秀介「月と蟹」に、安部公房「壁」「箱男」と、三冊一気読みしました。なんか本に飢えてました……
ツイッターでもぶつぶつ呟いていましたが、「月と蟹」はすごかったです。すごすぎて、読んでいて主人公の気持ちに引きずられて、中盤がとても苦しかった。が、最後まで読んだらやっぱりすごくよかった。これまで読んだ道尾さんの本の中で、一番好きだなと思います。
安部公房は、上記の二冊はそれぞれ面白いながらも、シュールレアリスムだったりメタフィクション的構造があったりして、少々凡人には理解の及びがたい部分もありました。好みとしては前に読んだ「砂の女」のほうが好きだなと思います。
しかし、美文です。そして三冊読んで、三冊とも文体への印象ががらりと違いました。幅の広い作家さんなのだなあと思います。またおいおい、ゆっくり追いかけようと思います。
もうちょっと前の話をすると、年始に米原万里「パンツの面目 ふんどしの沽券」も読んでました。
タイトルを聞くと笑いますが、すごい真面目な本です。真面目です。大事なことなので二回言いました。
たいへん面白かったです。下着文化の歴史や変遷や精神性を、多角的な視点から考察されたエッセイでした。あまりに面白かったので、米原さんの本はまた探してみようと思います。
去年はわりと海外古典を読む機会が続いたので、今年は国内作家ももっと読みたいなあ。
書くほうはというと、前にここでぼんやり構想を書いていた、母が浮気していたという娘の一人語りな話(タイトル未定)を、とりあえず書いています。短編です。あとちょっとで初稿が書きあがりますが、我ながら、「誰が読んでくれるんだこれ……」と途方に暮れるような内容でした。うん……。
まあ、書きたいと思ってしまったからには書くしか仕方がないので、それはいいのですが、問題はどこで発表するかだなあと思います。自分とこのサイトに置くのも、なんかカラーが違う気がする……だけど、現代小説専用のサイトをもういっこ作って管理する気概もないです。そもそも現代小説自体をたまにしか書かないし。
こういうとき(サイトカラーにそぐわないものを書いてしまったとき)、ほかのオンノベ書きの方々はどうされているのでしょうか。なろうとかに別名で投稿したらいいのかな。それでもいいかな……
書いたらとにかく公開するマイルールは、何かの形で守るとして、うっかり誰にも読んでもらえなくても、この短編に関しては、別にそれならそれでいいかなあという気がしています。だってただ書きたかっただけだもんね。
そんな不抜けた気概でどうする、と思わないでもないのですが。まあでも、面白いものを書きたいとか、ウケたいとか、そういう動機だけでものを書いてるわけでもないしなあ……。(そういう動機で書いているときもありますが)
それでもともかく書いたからには、できれば誰かに読んでもらうのがいいには決まっているのですが、なんか、つきあいとか義理とかで、面白くないのを無理して読んでもらったりはしたくないんだよなあと思います。
そんなこというなら、そもそも「毎回かならず面白いのを書くぞ」くらいの気概を持てよ、という話なのですが。結果はともかく、意気込みとしてはさ。
わかってはいるんですけど……それがやれるだけの精神的タフさがないんだよなあ。不甲斐ない話です。
……はっ、いかんいかん。クヨクヨするヒマにどんどん書く! 書けば結果はともかく修行にはなる!(自己暗示中)
どのみちまだ推敲に時間を取るので、ゆっくり考えつつ、次書くものを練ります。
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