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小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
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 のぼうの城を観てきました。
 完全なるネタバレ注意。

 

 面白かったんだけど、原作が好きすぎる映画って、どうやったってどこかで大なり小なりがっかりするのは、もう避けられないことですね。……わかっていて観に行ったのに、ぶうぶういうのもなんなのですが!

 かなり原作に忠実でしたが(というか、たしかもともと脚本としてつくられた作品を、あとで小説として書き直されたはず)、それでも尺の都合でしょうね、いくつか細かい場面が削られていて、やっぱりちょっと残念。
 原作では、丹波がのぼう様に対して、馬鹿だ馬鹿だと日々失望しつづけながらも、「本当にこいつはただの馬鹿なのか、一見したところではわからない、得体のしれない将器を持っているのではないか」というふうに思っている場面があるんです。そこが省かれてしまっているせいで、映画ではなんだかのぼう様が、いかにも才を隠して道化のふりをしている……というふうに見えてしまうなあと。あのなんとも底知れない感じが出てないなあっていうのが残念でした。

 あとは、丹波がのぼう様にだけ、本当はいくさが怖いのだと漏らすシーンなんかも。ここはできれば削らないでほしかったなあ。
 原作ではその2つの場面で、ぐっと丹波とのぼう様のキャラクターに、深みが出てるんですよね。その2シーンがあれば、丹波の格好良さがもうちょっと伝わったんじゃないのかな。映画でも男前ではあったけど、原作の丹波すっげ格好いいんですよ……格好いいんですよ!(大事なことなので2回いいました)

 しかしなんだかんだで、映像や音声だからこそのインパクト、面白さというのはやっぱりありました。とくに個人的には、田楽踊りのシーンなんか好き。原作では、踊りの詳細は地の文でさくっと説明されてたんですけど、映画のために作詞したんですね。

「のぼうの城」「忍びの国」「小太郎の左腕」と、和田竜さんの本はどれもすごく好きなんですけど、その後、新作は書かれてないのかな……? 出たら即買うんだけどな。

 ということで、ついつい不満が口をついたけど、しかし楽しかったです。映画、あんまり観ないほうなんですけど、映画館は好きです。一回行くと、予告とかパンフレットとかにつられて、近いうちにまた観ようかなあっていう気になりますね。
 任侠ヘルパーあたり、時間が取れたら観に行こうかなあ。

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