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小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
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 ただ短いだけの話を書くのは簡単なことだけれど、短いのに面白い話を書くというのは、ものすごく力のいることですね。
 昨日からグレッグ・イーガンの「祈りの海」を読んでいます。
 SFで、短編集なんですが、その短編の一本ずつが、ずっしり重いです。重いといっても、堅苦しく難しいというのではなく、面白いんです。
 ミステリ的な手法も織り交ぜてあって、飽きさせずにぐいぐいと読ませるという意味でも面白いし、SFとしてガジェットや舞台の表現なども見事なのだけれど、それ以上に、そうしたツールを使うことで、人間のありようを問う小説なのだと感じました。
 そこには、人類の行く末というような壮大な話、社会全体の話も当然ながら含まれているのですが、そればかりではなく、登場人物のひとりひとりの顔の見える小説でもあります。

 以前に読んだル=グウィンの評論の中で、SFはSFというジャンルである以前に、まず文学であらねばならないという話題がありました。SFというゲットーの中に閉じこもって、SFファンという内輪のなかでもてはやされて満足するのではなく、あくまで生きている人間を描かなくてはならないのだと。(読んだのは評論集「夜の言葉」ですが、記憶に基づいて要約していますので、細部の相違についてはあしからず……あと最近書かれた文章ではないですので、当時のSF界の状況が背景にあるのではないかと思います)

 こういう小説に出会うと、あの言葉の意味がわかるような気がします。
「文学とは……」なんて語りだせるような教養のある人間ではないのですが、文学がどうとか、エンターテイメントとは何かとか、そういう難しい話はさておいて、面白い小説というのは、人間をどれだけ描けているかにかかっているのだなと思います。

 面白い小説、書きたいんだけどなあ。
 人間を描く。
 言葉にすれば一言ですが、じゃあそれってどうやったらいいのと考えだすと、途方にくれてしまいますね。文章力だの構成力だのという、わかりやすい技術の話ではないだけに、そういうものが書きたいと思ったところで、じゃあ何をどうしていいのか。
 人をよく観察すること、自分の心を深く覗き込むこと。想像と思索…………なのかなあ。(漠然)

 道のりはいつだって遠く果てしない。


 と、所用につき、また少し間が空くかなと思います。次は週末かなあ。(どうせたいした話題は書かないんだけど)
 数日ほどネット上に姿をあらわす機会が減るかもしれませんが、日々元気に飲みに行ってますのでご心配なく!

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