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小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
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 冒頭シーンの推敲だけで二時間が消えた……(呆然)うん……。いったん細かい部分は飛ばしてざっと全体的にやって、次にみっちりやったほうがいいのかなあ……。

 そして、今日から推敲といいつつ(いや、推敲に入りもしたのですが)、友達に借りていたアダム・ヘイズリット「あなたはひとりぼっちじゃない」を読みました。短編集で、ひとつひとつはつながりのない話ばかりなのですが、いずれも、孤独に押しつぶされそうなひとたちを主人公に据えた物語。

 孤独について書かれた小説が、とても好きです。いつもそういうものばっかり読んでるわけでもないし、底抜けに明るい話や幸せいっぱいの話や、スリリングで爽快感のある話も読みたいのですが、それはそれとして。

 孤独でない人間なんて、いったいこの世界にどれほどいるでしょうか。……というのがいいすぎならば、孤独感に苦しんだことのない人は、どれほどいるでしょうか。
 大人になるにつれて多くの人は、あまり孤独を意識するひまがなくなるか、耐えるすべを知るか、孤独から目を逸らすことをおぼえるか、そうした何かしらのすべをを覚えて、完全とはいわないまでも、それなりに折り合いのつくものだと思います。そしてうっかり早い時期に折り合いがついてしまったりすると、わたしのように結婚に対するガッツのたらない大人になってしまったり……って、脱線。ええと、まあ。そんな話はともかく。

 それでも大抵のひとには、いつか人生のどこか……思春期と呼ばれる時期か、あるいはその前後に、自分の中の孤独に食い殺されそうな時期があるものではないかと思います。

 孤独を叫ぶような小説は、心のそういう部分に寄り添って、響く。でも、だからといってその孤独に共鳴して死にたくなるかというと、そういうことではないですね。少なくともわたしは、孤独について書かれた小説が、とても好きだし、どちらかというと安堵に近い感情を覚えます。
 孤独を共有するというのも、ちょっと変な表現かもしれないけれど。同じ(あるいはよく似た)感情を知っている、ということに、慰められるのかもしれません。

 書いた人が、そんなことを意識して書いているかどうかは知りません。ただ単につらくて吐き出さずにいられなかったのかもしれないし、それがあまりに本質的なことであるために、当然のものとして書いたのかもしれないし、もっとべつの意図があったかもしれません。孤独の只中にいて書いたかもしれないし、その淵を脱したのちに振り返って書いたかもしれないし。

 ただ、書く言葉を持っている人で、孤独にさいなまれているひとは、それを書いたらいいのではないかと思います。親しい人に打ち明けられるならそのほうがいいかもしれませんが、ひとにはいえないけれど、小説だったら書けるという場合もありますね。一対一で話して助けを求めるとなると、相手に重荷を背負わせるし、相手がそれを背負いきれるかどうかもわからないけれど、フィクションの形を借りて小説の登場人物が孤独を叫ぶ分には、それよりもう少し、気楽にやれるかなと思います。

 自分の苦しい思いを吐き出すことは、ただの自己満足に思えるかもしれないし、結果的に自己満足に終わるかもしれないけれど、でももしかしたら、どこかの誰かの孤独に寄り添って、ほんの少し、それを和らげるかもしれない。そんなの傷の舐めあいかもしれないけど、傷を舐めあう必要のあるときだってあるもんね。

 人を笑顔にする話、楽しませる話は、素晴らしいものだと思います。わたしもそういう話が書けるようになりたいと切に思います。だけど、同時に、陰鬱な話も寂しい話も、書きたくなったら迷わず書いたらいいと思います。

 ……なんていう話を夜中のテンションで垂れ流しましたが、ええと、まあそのなんだ、みんなどんどんいろんな小説書こうぜ!(←真面目な話が苦手)

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