忍者ブログ
小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
 雨の国の続きをぽちぽち書く合間に、近い将来に書くつもりの小説世界を、ちまちま練ったりしています。まだ具体的なストーリーは、ぼんやりした案くらいにしか決まっていないのですが。

 SFで、鳥類から進化した人々の築いた社会の話です。
 そこの人々は、何かの気候上の理由で地上での暮らしを選択した結果、進化の方向性が決まった民族で、はるか昔にそうであったような、長い距離を飛んだり、速く飛んだりする力を失って、そのかわりに、高い知能と文化を得た……というような設定です。

 羽は時代をおうごとに退化してゆき、やがてはどれだけ練習しても空を飛べない子どもが、ちらほら出始めます。だけど、もとは空を飛ぶ人たちなので、近い場所への移動は、一般に低空を飛行するのが基本であり、建物の玄関は、屋上にあります。地上にも出入り口はありますが、それは勝手口です。
 長距離移動はトラムや鉄道がありますが、その辺の地上の道は、ただ単に建物同士の隙間であり、通行の便があまり考慮されていません。
 重い荷物を運ぶときなどには、そうした地上の道に荷車を転がすのが便利ですから、ぜんぜん使われていないわけではないのだけれど、しかし人通りは多くありません。近所の住民以外の人がうろうろしていると、とても目立ちます。

 彼らに飛行機を作る技術はあります(主に異星から持ち込まれたもの)が、道具に頼って飛ぶということに、彼らはとても複雑な感情があります。かつてのように、あるいはトリのように、高くも早くも飛べない彼らは、そうした飛行に対して、強烈な憧れとコンプレックスを持っています。

 そんな社会で暮らす、飛べない少年。子どもの頃、大人たちの飛ぶ優雅な姿に憧れ、必死で練習して、けれどどうやっても、飛べるようにはならなかった。そんな彼はどんな気持ちで、地上の道を歩くでしょうか。友達が空を飛んで遊んでいる間、どんな気持ちでそれを見上げているでしょうか。
 空こそ飛べないけれど、賢く、気の優しい男の子です。うつむきがちに歩く姿を、からかう人もいます。あざ笑う人もいます。もっと胸を張ればいいのにと、もどかしく思う人もいます。

 そんな話を書こうと思って、ノートに温めています。
 まだまだ物語の卵ですが、ちゃんと孵化させきれたらいいなと思います。

 しばしじっくり温める。焦ってすぐには書き出さないで、発酵待ちです。

 そのあいだに、まずはいま書いている雨の国の話を、早いうちに書き上げたいな。よく考えたら、十一月はやることがたくさんあるんですよね。アンソロジーも届くし、楽しみがいっぱいあるなあ。

拍手

PR
この記事にコメントする
Name
Title
Color
E-Mail
URL
Comment
Password   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
プロフィール
HN:
朝陽 遥(アサヒ ハルカ)
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
朝陽遥(アサヒ ハルカ)またはHAL.Aの名義であちこち出没します。お気軽にかまってやっていただけるとうれしいです。詳しくはこちらから
拍手コメントをいただいた場合は、お名前をださずにブログ記事内で返信させていただいております。もしも返信がご迷惑になる場合は、お手数ですがコメント中に一言書き添えていただければ幸いです。
twitter
ブクログ
ラノベ以外の本棚

ラノベ棚
フォローお気軽にどうぞ。
最新CM
[01/18 スタッフ]
[05/26 中村 恵]
[05/04 中村 恵]
[02/04 隠れファン]
アーカイブ
ブログ内検索
メールフォーム
約1000文字まで送れます。 お気軽にかまってやってください。
カウンター
忍者ブログ [PR]