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小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
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 第四巻まで読了。

 通称『天切り松』の名で呼ばれる夜盗・松蔵。ふらりと留置所を訪れたこの老人が、拘留されている半端な悪党たちに、『闇がたり』と呼ばれる不思議な声で、大正の頃の盗っ人達の矜持を話して聞かせる。帝都に名を馳せた義賊、義理と人情のために命を賭け、体を張って、貧しい人々たちを助けた『目細の安吉』一家の、鮮やかな生き様。

 こういうの大好き!
 一味の一人ひとりのすることが、いちいち粋でいなせ。小説はだいたいミーハーな読み方をするもので、登場人物が魅力的なものが一番すきなんです。
 幸せな読書時間でした。薦めてくださったお様、ありがとうございました!


 すごく余談なんですが、もともと一人の作家さんにハマると執念深く全作品を読みたくなる性癖があります。自覚があるので(そして無差別に買うほどの懐具合もないので)、刊行されている作品数が多いと、あえて目を背けてなるべく買わないようにすることもあります。司馬遼太郎とか池波正太郎とか!
 ……間違っても浅田次郎を揃えようとか思わないようにね、私。財布とスペースが追いつかないから。
 一番の問題は、図書館で借りて済まそうと思っても、結局読んだら買ってしまうところなんですが。面白かったら何度でも読みたくなるんだよ!(涙)

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 読了。
 ミステリ短編がいくつか集まって一つの物語になっています。
 破天荒で、いいかげんで、でもときどきものごとの核心をつく家裁調査官・陣内と、彼を取り巻く人々の、五つの物語。

 陣内のキャラクターの愉快さ、軽妙な語り口、ユーモアあふれる筆運び、さりげなく混じるいい話。面白かった!
 キャラクターのおかしみと展開のバランスが絶妙です。軽妙で面白いんだけど、薄っぺらくはない、上質のエンターテイメントという感じ。いいなあ、こんな作品が書ければなあ! 憧れです。

 家にある残りは『モダンタイムス』と『ゴールデン・スランバー』。連休中に読めそう。伊坂作品は、あと何々読んでないのかな。あ、『フィッシュ・ストーリー』はまだですね。
 ……いや、無理に全制覇しなくていいから。文庫化するのを待てばいいから。
 図書館に行ってもいいんですけど、読んだら結局買いたくなるから……本に関しては物欲の抑制機能が壊れてます。困ったもんだなあ。

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 読了。

 念じれば、自分が思ったとおりのことを相手が口に出す、まるで『腹話術』のような能力が自分にあることに気付いた主人公・安藤。
 その頃、テレビでは野党の政治家・犬養が、どこか扇動的な断定口調で大衆の人気を集めているところだった。「私たちに政治を任せてくれれば、五年で景気を回復させてみせる。五年で、老後の生活も保障しよう」犬養は毅然とした態度で繰り返す。「五年だ。もしできなかったら、私の首をはねればいい」
 犬養は軸のぶれない一貫した態度で、国民の人気を集めていく。皆がどこか熱狂的な目でこの政治家を見つめる中、安藤はひとり、怖かった。大きな流れのようなもの、簡単に扇動され、統一させられる大衆の心理が。

 面白かった! 伊坂さんの本って、文章に引き込まれるようなものがあるというか、興味を引くような書き方なんですね。登場人物の印象付けも絶妙。読んでいて、本当に楽しいです。
 そして「ええ、終わり!? このあとどうなったの!?」みたいなところで終わってた……。『モダンタイムス』がこの話の五十年後にあたるそうです。文庫版『魔王』の中に『モダンタイムス』の宣伝帯・チラシが入ってた。
 まだハードカバーでしか出てません。ハードカバーの本は好きだけど、経済的理由とスペースの都合から、普段はできるだけ文庫本派。
 なのに衝動買いしました。商業戦略に乗せられまくりだよ!
 思えば就職する前から、欲しい本があると少ない小遣いの大半を突っ込んでいた。読みたいときに借りるんじゃなくて、持っていて、いつでも読み返せる状態にしたいんですよね。私の馬鹿! 節約しろ!

 途中、『死神の精度』の千葉が顔を出し、そっちを先に読んだ人にだけわかるような伏線になってました。伊坂さんファンはちょっとにやりとしてしまいます。

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 読了。
 短編集。部下の女性社員におだて上げられて、ついつい鼻の下を伸ばしてしまう課長。社長の気まぐれに踊らされて、ヘンテコな新商品の開発に多額の費用をつぎこむ玩具会社。虎キチの男が、恋人の両親へ挨拶するために相手の実家に向かったら、義父になる相手は巨人ファンで……。等々、”ちょい”間抜けな人々の日常を描いた、ユーモアあふれる一冊。

 ややサラリーマン向けかな。ついにやにやしながら読んでしまう、荻原さんらしい軽妙な短編が集まっています。軽く読んで楽しむタイプの本。

 数年前から、荻原作品のファンです。感動! みたいなのも書かれるし、今回のような軽妙な笑える作品もある。かと思えば、『噂』のようなしっかりしたミステリも書かれる。作風がけっこう幅広いです。
 荻原作品はだいたい読んだ……と言ったらさすがに言いすぎかな。でも八割がた読んでます。一番好きなのは『ハードボイルド・エッグ』。これは墓まで持って行きたい一冊。

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 読了。

 ミチオは小学四年生の夏休み、いじめにあって休んでいるクラスメイトのS君を訪ね、そこで彼の首吊り死体を目撃してしまう。慌てて学校に駆け戻って先生に知らせ、ひとまず帰宅したミチオの元を、刑事たちが訪れ、そこでミチオはS君の死体が現場からなくなっていることを知る。
 やがてミチオの部屋に姿を現した一匹の蜘蛛が、S君の声でしゃべりだした。「やあ、ミチオ君」――

 感想はシンプルに言えば二つ。すごい。そしてエグい。
 ミステリとして、すごいです。とても丁寧な構成、伏線。何転もする意外な展開。謎が明かされたときの驚きとカタルシス。
 しかし、ストーリーや描写がけっこうエグい。そして悲しい。正直、読んでいる間、かなり辛かった。うっかり感情移入しすぎました。
 ミステリ好きの人には「読んで損はない!」とプッシュしておきます。ですが、「虐待の話を読むだけで気分が悪くなる」「陰惨な話はちょっと……」みたいな方は、読まないほうがいいんではないかと思います。ミステリにはそういうものがつきものだと開き直って読めるなら、読んで損はなしです。

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朝陽 遥(アサヒ ハルカ)
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朝陽遥(アサヒ ハルカ)またはHAL.Aの名義であちこち出没します。お気軽にかまってやっていただけるとうれしいです。詳しくはこちらから
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