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小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
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 読了。

 主人公一家は祖母、父、母、姉、弟の五人家族。父の転勤で、一家はそれまでのマンションを離れ、古民家に暮らすことになったのだけれど、その家では、子どもの足音が聞こえる、小さな影が視界を横切る、ものの場所が勝手に動いている、などの現象が続く。
 はじめは幽霊でもいるのかと、それぞれ恐怖を覚える家族だけれども、果たしてそこにいたのは、五歳くらいの子どもに見える、ちょっと間抜けな座敷わらしで……

 すっごいツボでした。座敷わらしがかわいくてかわいくて。
 荻原さんの魅力、ちょっと間の抜けた人々を描くユーモアと、温かい人情、ほろりと泣かせるせつない話が、それぞれしっかり味をだしています。家族の間のちょっとした不満や反抗、諍い、そういうものが、近所の素朴な人々や座敷わらしをの交流をきっかけに、少しずつ変わっていく。それがじんわりと沁みていきます。

 お父さんがまたいいキャラです。荻原さんの本を読んでいると、オジサンのちょっとずれた間抜けさや情けないところ、せせこましい見栄だとか、かっこわるさ、そういうものがすごく愛おしいものに思えてきます。

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 読了。
 古典ということで、ブラウニングに続いてなぜかランボー。いや、たまには普段の本の選び方からあえて遠いジャンルに行くのがいいと思って……(極端すぎるんじゃないかな)

 うわあ、訳がいいなあ!(原文なんて読めないけど)……と思いながら読み終えて、奥付をみると、昭和二十六年十月二十日発行とかなってました。すごい。私が買ってきたやつは、八十六版だそうですよ。どれだけ増刷されてるのか。びっくりですね。

 すごく美しい詩が多いです。そして情熱的。
 でも、実は、読みながらいくつか「これ、もしかして、書いた本人も十年くらい経って自分で読み返したら、恥ずかしくて燃やしたくなる類の詩なんじゃないかなあ……」なんて身も蓋もないことを思ってしまった私は、自分のものごとの捉え方について、一度みつめなおすべきだと思いました。百数十年のあいだ読み継がれてきた詩を、昨今の若人の黒歴史と一緒くたにするんじゃないよ!

 というかむしろ、これぐらい自分に酔っ払って創作できれば、別の世界の扉が開けそうなんだけどなあ、なんてよけいなことまで思ったりもして。結局のところ、どこか醒めた陶酔しきれない現代の若者なんだよな。
 ……なんという貧しい感想だ(汗)

 それはさておき、やっぱり訳が美しいです。情景そのものも美しいけど、日本語が。言文一致の運動前の、「美文こそ文章」みたいな時代の小説や詩って、正直読みづらいんだけども、でも美しい。
 
 それにしても、詩に限らず小説でもですが、古い海外作品を読んでいると、当時のその舞台にいきた人間にしか伝わらないニュアンスがあるんだろうなと思えて、それがちょっと悔しいですね。仕方ないんだけども。

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 読了。
 舞台は1940年代ごろのアメリカ。若い作家であるところの主人公サル・パラダイスは、破天荒な青年ディーン・モリアーティとのイカれた自由な旅を続ける。旅から旅へ。ひとつところには落ち着けない。
 ハイスピードで大陸を横断・縦断し、いたるところでらんちき騒ぎ。交通ルールは無視、車はとんでもない速度で飛ばす、ドラッグにはどんどん手を出す、あっちこっちでいろんな女といい仲になっては修羅場になる、盗む、賭事もやる……。

 奔放、自由、楽しさ、そういう書評が目についたので、きっと躍動感あふれる楽しい小説なのだろうと思って読み始めたのですが、その予感は半分あたり、半分はずれました。
 たしかに無軌道で、自由で、それから美しい情景がたくさんちりばめられていて、部分部分では読んでいてすごく楽しいんです。
 けれど、彼らが幸福そうに見えるかといわれると、私の目には「クールでイカしている」というよりも、破滅的でいたましいように見えて。固定観念がじゃましているせいかもしれません。ドラッグの描写がやたらとでてくるというのもあるんですけど。 

 目の前にはどこまでも続く道があって、つまらない社会のルールには縛られず、やりたいことに飛びついて。そう並べると、とても楽しそうに聞こえるのに、主人公も旅や変人ばかりの友人たちについて、ひどく楽しそうに語っているのだけれども。なんでだろう、読めば読むほど、寂しくなるような……
 パワーがあって、はっとするような描写があって、つまらなかったというのとは違うのですが。

 ううん、自分のなかでちゃんと消化できてないなあ……ちょっと中途半端な感想でした。……いつもか?
 本当は、海外文学を読むときは、自分のものさしをいったん取っ払って読むべきなんでしょうね。
 

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 読了。面白かった!

 本格推理小説。
 北海道の北部、流氷を望む海沿いに、その奇妙な屋敷はあった。傾いた状態で作られた屋敷、その傍にそびえたつ塔。庭にしつらえられた花壇には、不思議な模様が描かれていて……。
 この屋敷で行われるクリスマスパーティに招かれたゲストたち。大雪の降る冬の夜、続けざまにふたつの密室殺人が起きる。あきらかに他殺された死体、けれどしっかりと施錠されたドア以外には、狭い通気孔しかない。二人を殺すだけの動機など、その場にいた誰にもないように思われる。動機は何か、どうやって殺したのか?

 皮肉なユーモアたっぷりで、にやにやしながら読んでいました。
 前回(占星術殺人事件)の学習の結果、今回は、気合を入れて展開を予想しながら読みましたよ! トリックの漠然とした方向性としては想像が当たったかなあ。(※それは推理したとは言わない)
 ……とと、ネタバレになったらアレなので、詳しくは差し控えます。

 教えてもらったとおり、『占星術殺人事件』に比べると、今回はずいぶん読みやすかったです。しかし、読みやすかったのは断然こちらだけれども、読み終わって印象に残っているのは『占星術』の方だなあ。ひとつには、登場人物の魅力の問題だと思うのですが。今回、かなりキャラクターのやりとりがユーモラスなんですけども、むこうに比べると、あまり生きた人間だという気がしなかったような。……けれどまあ、それはそれとして、楽しく読めました。

 いままでずっと本格が苦手で、どちらかというと人間ドラマに重点を置いたミステリの方が好きでして(そこはいまも変わらないのだけれども)、本格への苦手意識から脱却するための第一歩かなと思うと、ちょっと嬉しかったりします。作家さんとの相性があると思うので、いきなり本格大好き人間に変貌するとは思いませんが……

 また追々、次に進みたいと思います。次は『異邦の騎士』か。楽しみだなあ(←すでに机に積んでいる)
 片桐様ありがとうございます!(私信)

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 読了。

 いつも冷静で他人と距離をとるくせのついている北村、クールで感情の表にでない美女の東堂、ずれた自己主張ばかりしていてかなりウザいけれど何にでも真剣で真摯な西嶋、にこにこした日溜まりのような笑顔の超能力少女・南、調子のいいことばかり言っていつもナンパばかりしている鳥井。
 同じクラスに東西南北が揃ったんだから、麻雀やらなきゃ嘘だろう、なんていうしょうもない理由をきっかけに、いつもつるむようになる五人組。鳥井の楽天的な性格が災いして彼らが巻き込まれていった事件、その結末は……。

 伊坂さんの魅力が全開! 読んでてすごく楽しかったです。それぞれクセのあるけれど魅力的なメンバー、気の置けない仲間たちのチームワーク、ユーモアたっぷりのかけあいと、事件の緊迫感と、意外なところで活きていく見事な伏線……。

 伊坂さんファンにはたまらない、極上のエンターテイメント作品。夢中で読みました。おすすめ!

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プロフィール
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朝陽 遥(アサヒ ハルカ)
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朝陽遥(アサヒ ハルカ)またはHAL.Aの名義であちこち出没します。お気軽にかまってやっていただけるとうれしいです。詳しくはこちらから
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