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小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。

 拍手コメントいただいていました。ありがとうございます! 末尾に簡単ですが返信がありますので、お手数ですがお心当たりの方はご確認いただければ幸いです。

 一週間ほどかけて「老いぼれグリンゴ」を読み終えたのですが、後半三分の一が、ほぼ性描写でした。……いやまあ、それはべつにいいんだけど。それ以外の部分が思ったよりあっさりしていて、ちょっと残念でした。苦いラストはこれはこれでいいんだけども、想像してた展開とはちょっと違ったなあ。(いや、勝手に想像しただけなんですけどね)もっと三角関係のあれこれをひっぱるかと思ったのに、すぐ決着してしまった感が。
 しかしメキシコの濃密な描写がよかった。そしてグリンゴ爺さんにも萌えた……。(このお爺さん、実在の作家であるアンブローズ・ビアスをモデルにしているらしいです)

 これであと手元にある積読の中で、南米の小説は「百年の孤独」を残すばかりになりました。あと、いずれ買いたいなあと思っているのが、小説ではないんですけど「世界の食文化」シリーズの南米版。三千円ちょっとするので、Amazon先生に頼むのをつい躊躇ってしまうんですが……しかし本って買い時を逃すと手に入らなくなることもあるからなあ。うーん、うーん。

 ベスター「分解された男」のほうも読み終わりました。「虎よ、虎よ!」が全体に重厚だったのに対し、こちらはコミカルかつユーモラスなシーンが多かったです。そのぶんだけ読みやすくはあったけれど、好き嫌いでいえば「虎よ、虎よ!」のほうが好きかなあ。
 コミカルといっても、内容そのものはわりと重いです。両作品とも、憎悪や復讐についての物語なんです。
 最後けっこうモヤっとして、考えさせられる。殺人犯に科せられる実刑が、死刑ではなくて「分解」で、その分解というものの正体がラストになってようやくわかるんですけど、これが自分のなかでどう咀嚼していいか、悩みます。温情のある措置と思うべきか、死刑よりも嫌悪を掻きたてる、おそろしい刑であると思うべきか……。
「ゴーレム100」のほうは、無事Amazonでポチりました。ラスト1冊だった……あ、あぶなかった。わたしが頼んだあと入荷未定になってました。

 いっとき読むのを控えていたのに、買うほうをイマイチ控えそこなって、積読がえらいことになっていたのですが、ようやくぼちぼち切り崩していけそうです。……読むのより早いペースで買いさえしなければ。自制、自制……。(むなしい呪文)


 続きは返信です。

 

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 オススメ紹介記事への拍手コメありがとうございました!(って、ここご覧になるかなあ……? 楽しませていただきました~。なんとも気の利かないレビューで失礼いたしました!)

 それから別の方と思いますが、先日の三語小説に拍手をいただいていました。感謝です!

 このところ、読書傾向がちょっと南米づいています。ちょっと前にガルシア=マルケス「族長の秋」を、南米の話だと知らずにタイトル買いしたのを皮きりに、空想科学祭でも「デスプエス~それから、」http://ncode.syosetu.com/n0352bi/ にのめりこみ、先日は池澤夏樹編・世界文学全集の中に収録されているチャトウィン「パタゴニア」。そして同じ巻に入っているフエンテス「老いぼれグリンゴ」を、いま読みかかっています。

 南米って、さすがは地球の裏側だけあって、普通に暮らしていると、なかなか詳しく知るきっかけがないですね。歴史にもっと詳しければなあと、読みながら自分の知識のなさに歯噛みすること数回。高校のとき暗記系の授業がものすごく苦手だったんですけど、世界史あたりはせめてもうちょっと真面目に聞いておけばよかったなあ。地理なんか選択さえしてなかったし……ちょっと無念です。

 さておき。「老いぼれグリンゴ」、すごく面白いです。まだ半分くらいなのですが……
 読みやすくはないんです。文体が独特。文章表現自体はとても美しいのだけれど、過去の話といま起きていることが同じシーンの中でいっぺんにごちゃごちゃ語られたり、登場人物の視点をぐるんぐるん行ったり来たりする。あと、文脈の省略が激しいというか、こちらに下地になる知識がないために、現地の人が読んだら理解できる行間のニュアンスが、うまく汲めないというのもあるのかも。「え、どういう意味?」となる瞬間がわりとあります。

 だけど、そこをおしてじっくり読むと、すごく面白いです。なんていうか、情熱的でドラマチック。
 悲しみをたたえた眼をした白人の老いた男が、あるときふらりと革命軍のリーダーのところにやってきて、自分はここに死にに来たという。七十過ぎの老人です。あまりの場違いな光景に皆が笑う前で、老人はリーダーが投げたコインのど真ん中をみごと拳銃で撃ち抜いて、腕を認められてかれらの仲間に加わる。

 読みながら思わず真顔で「なにこの萌え小説」と呟いてしまったのはここだけの話。いやその……ライトノベルやマンガでなく世界文学全集の中でこういうストーリーに行きあたるとは思ってなかったっていうか……。
 うっかり新たな世界に目覚めそうなんですが、おっさん萌え属性に老人萌えまで加わってしまったら、もうわたしはどうしたらいいのか……(どうもしなくていいと思います)

 こっちは本が大きくて重いので(なにせ世界文学全集だから)、家でちびちび読み進めつつ、通勤中にはベスター「分解された男」をちょっとずつ読んでいます。
 ベスターはSFの巨匠で、「虎よ、虎よ!」のひとです。先日ツイッターで某氏さまが、ベスターの「ゴーレム100」が面白かったと仰っていたので、そちらを探すつもりで書店にふらりと寄ったところ、ふつうに置いてませんでした……地方の本屋はこれだから!(地団太)

 しかたないので「ゴーレム100」は後日Amazon先生にお願いすることにして、とりあえず置いてあった「分解された男」を買って帰りました。書店によって何も買わずに帰るという選択肢はわたしにはない!

 で、読みかかったら、超能力者の増えた社会を舞台にしたお話でした。いまストーリーの三分の一くらい。主人公が殺人者で、警察の捜査の手から逃れようとする側の話です。
 ストーリーが好みか好みじゃないかといわれると、あまり好みではないのですが、さりげなく主人公のキャラクターに萌えます。萌えがあれば細かいことはどうでもよくなる読み手なので、結果的にはけっこう楽しく読んでいます。

 主人公が悪人なんだけど(ひとを殺しちゃうくらいだし)、悪賢いのにどこか単純なところがあって、憎めないです。しかもよりによって自分の命運を握っている女に、うっかり惚れてしまっているようなふしがあって、そういうキャラクターの配置が何気なくとてもオイシイ。(ご覧の方で既読の方がおられましたら、ネタバレ厳禁でお願いします……!)
「虎よ、虎よ!」でもそうだったように、どこかでストーリー上の転換点があって、主人公が変わるのかもしれないなあと思いつつ、じわじわ読み進めています。

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 うっかり遅くなりましたが、今回は短編部門から二本。

「螺子街」 海苔島まさぴ様
http://ncode.syosetu.com/n3807bi/

 そこに流れるのは螺子の川。漁師は川で螺子を採り、職人がそれを磨きあげる。外縁には螺子職人たちが、内域には上流工程を受け持つ技術者たちが住んでいる。

 独自の世界観なんだけど、世界観のインパクトだけで押してくるお話ではないです。独自のシュールな設定が絶妙に活かされたストーリーは、じつに骨太、かつスタンダード。
 そしてキャラクターがとにかく魅力的。ひとのいい主人公もなんだけど、親方・先生といった脇役がそれぞれ個性的にキラリと光り、螺子にまつわる名言も多数。短編とは思えない読みごたえの一本でした。


「スケブラー」 緑乃帝國様
http://ncode.syosetu.com/n4256bi/

 とある天才科学者が発明した画期的な装置――その開発をやめさせようとする勢力があった。町の運送業者・佐川ヤマトは、頼まれた荷を届ける途中、研究をめぐる争いに巻き込まれる。
 無駄にハードボイルド!(いや無駄じゃないんですけど)な文体、いかしたキャラクターたちが繰り広げる熱い闘い。だが肝心の研究とは……タイトルでお察しください。

 なるべくネタバレ避けて紹介してみようとしたけど、よく考えてみたらそもそも作者様があらすじでネタバレされまくってましたですね?
 笑いました……ツボに入って苦しかった。シモネタOKな方には是非とも読んでいただきたい一作です。

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 拍手コメありがとうございます! 記事の末尾に返信がありますので、お心当たりの方はご確認いただけると幸いです。

 ここ一週間くらい、通勤時間メインでハインラインの「月は無慈悲な夜の女王」を読んでいました。流刑地として囚人が送り込まれてきた月都市が舞台のお話で、このまま地球がわのいいなりになっていては数年で月の資源が枯渇し、食糧不足になるという状況から、主人公たちが革命を起こすという話です。
 序盤から好みっぽいなーという予感はあったものの、厚さもあることだし、途中の展開にはやや単調な感があって、まあのんびり読むかと構えていたのですが、半ばを過ぎたあたりでのめりこんで、今日のこり半分ほど、一気読みしてしまいました。面白かったー!

 女性の比率が少ないことから、月の社会の形態が地球の標準とはずいぶん違った発展をみせているという設定で、そのあたりの描写がかなり好みでした。家系婚・部族婚というような多夫多妻制が浸透していたりして。食糧や生活の問題を描いているSFって(異世界ファンタジーもだけど)、好きなんです。あと、人工知能であるところのマイクが、すごくお茶目で可愛い。

 ハインラインは「夏への扉」につづいて二冊目でした。そちらはタイムトラベルもので、やっぱりすごく面白いです。(あと猫が可愛い!)

 ときどき続けて現代日本の本ばかり読んでいると、いかにも読むものが偏っているという気がして焦るんですが、古典ばっかり続けて読んでいると、今度は古典ばっかり読んでないで現役の作家さんの本も買わないとなーという気になって、それはそれでなんとなく焦ります。いち消費者として、文筆が商業として成立することに寄与することも大事だよねっていう。

 そういえば、「しばらく出費を控える(本以外)」的なことを書いたような気がするのですが、某書店のポイント5倍クーポンにつられて、今日うっかり本をドカ買いしてしまいました……いや、本以外っていったしね? それにいずれもいつかは買おうと思っていた本だったから、まあいいんだけども。(そうか?)

 このごろ友が家計簿をつけだしたというので、ああわたしも見習おうかなあ、などと頭の片隅で考えつつも、つけたらつけたで自分の場合は性格的に、逆効果になるんではないかという気がして、躊躇しています。
 いや……家計簿って、出費を把握して見直すためにつけるものじゃないですか。「ああこのごろお金遣いすぎてるな、ちょっと控えないとな」って思うと、自分の場合「ああそうだった、出費を控えないといけないんだった……(チラッ)」となって、よけいに誘惑が強くなりそうっていうか……(だめだといわれたことほどやりたくなるタイプです)

 なんかルールを決めたらいいんだよな。給料日に一定額を下ろして、次の給料日まで絶対にその範囲しか使わないとか、そういうルールを。
 …………まあそのうち!(だめじゃん)


 続きは返信です。

 


 

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 投稿小説TOTAL CREATORS! 様(http://www.totalcreators.jp/)のミニイベント板をお借りして、中二病イベントなるものを企画しています。

イベント会場(掲示板)
http://www.totalcreators.jp/cgi-bin/mini/read.cgi?no=57

 かつては誰もが持っていた、熱い萌え(燃え)。大人になるにしたがって、いつのまにか忘れていませんか? 本当はいまでも好きなのに、世間体や常識に邪魔されて、なんとなく書けなくなってしまっていませんか?
 大丈夫、みんなで書けば怖くない! 面白さと中二病は紙一重。さあ、恥は捨てるんだ!

 ……というようなイベントです。
 飛び入り歓迎ですので、普段からTCに出入りされている方でなくても、ご興味があればぜひどうぞ。

 投稿期間は平成24年10月1日より12月31日まで、上限がだいたい原稿用紙100枚くらいまで、ひとり3本まで投稿可ということで、あんまりうるさいこといわずに、テキトーにザックリやります。

 悪ノリにしか見えないかもしれませんが、わりと真面目です。
 真面目といっても、お祭りごとは楽しむのが一番ですから、悪ノリで参加してもらってもぜんぜん大丈夫なんですけども、「わかるわかるわかるこれ燃える! いいぞもっとやれ!!」っていう作品とか、本気で没頭して読んだあとに我にかえって「えっこれってどこが中二病?(ぽかーん)」ってなるような作品とかも来たら幸せだなあ。

 普段からしっかり中二病万歳! をつらぬけている書き手の方々にはまったくもって無用のイベントですが、大人になったら書けなくなってしまった……みたいな燃える厨設定を胸の底のほうにしまい込まれたままの方も、けっこういらっしゃるんじゃないのかと踏んでいます。さあ! 恥ずかしがらずに!

 わたし自身はまだ何書くか決めてないです。そろそろ考えないとなー。

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プロフィール
HN:
朝陽 遥(アサヒ ハルカ)
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
朝陽遥(アサヒ ハルカ)またはHAL.Aの名義であちこち出没します。お気軽にかまってやっていただけるとうれしいです。詳しくはこちらから
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