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小説を書いたり本を読んだりしてすごす日々のだらだらログ。
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 昨日買ったばかりの万年筆、常用しているノート(トラベラーズノート軽量紙リフィル)ではものすごく幸せな書き心地なのだけれど(というか、このノートは大抵の万年筆で気持ちのいい書き味を提供してくれる)、たまにネタ帳として使っている別のノートで使ってみたら、いきなり書き出し掠れとインクスキップが頻発した。なんてこった……。

 ペン先をルーペで眺めても特におかしなところは見当たらない(素人目には)。メーカーの特徴としてペンポイントが平たいので、それが関係あるのかもしれないが、歪んでいるとか、切り割りが寄っているとか、そういう異常はなさそうだ。
 しばらく諦め悪くいろいろ書いてみたけど、インクスキップに苛々して、つい力がこもってしまう。やや高めの筆圧で書けば問題なくなめらかに書けるのだけれど、それだと長文を書くときには手が疲れるし、それにいつまでもそんなことを続けていれば、下手すれば筆圧を強く掛けた状態にあわせてペン先が変形したり、ペンポイントが削れてしまったりして、今度は低い筆圧では書きづらいペンになってしまいかねない。断念した。
 いいもん、このノートでは使わなければいいだけだもん……。

 そういうわけで、慌てて手元にある何種類かのノートで試してみたけれど、いくつかのノートでは同様にカスレが頻発することが判明した。まったく問題ないものもある。紙質と、あとノートの開き加減(ペタンと180度に開くか、開ききらずにページが若干たわむか)でもずいぶん具合が違った。
 去年買った本妻のほうは、細字だけに紙によってガリガリ引っかかるような書き味になる場合はあったけれど、さすがは国産、掠れやインクスキップとは無縁だった。それだけにちょっとショック。

 万年筆屋さんでの試し書きのときには、お店に置いてある上等の紙を使うので、そこでは自分のノートでも問題が起こらないかどうかはわからない。常用しているメモやノートを持参して、店員さんに諒解をもらってそれに試し書きをする人もいるそうだ。そこまでやればよかったのかもしれないが、下見だけのつもりで飛び込んだので、準備がなかった。入れているインクも、お店で試し書きにつかったインクとは違うので、もしかするとその辺の相性もあるかもしれない。

 仕方ない。幸いにもメインで使っているノートでは全く問題なく、というか非常に気持ちよくするすると書ける。問題のノートのほうは、どうしてもそのノートでないとというほどの思い入れはないし、本妻(国産細字)で書くときにはトラブルもないんだから、そっちのノートには本妻で書くと決めてしまえばよろしい。
 それに、いっとき時間が経てばインクとペン芯が馴染んでインクフローも変わってくるし、何か月か使い込んでじゅうぶん書き癖がついてきたころに、あらためていろんなノートで試してみることにする。買ったお店は、そこで買った万年筆については生涯保障というのを謳っているところなので、何カ月使ってもずっと同じ症状が出るようなら、相談してみてもいい。
 いいの。使い込んで変化を楽しむのも万年筆の楽しみのうちだもん……。

 半分は強がりだけれど、そもそも万年筆というものはだんだんと自分の手にあったペンになっていくもので、最初から魔法の書き味を期待するというのは虫のいい話なのである(そのようにひとりひとりの手にあわせて最高の書き味に調整してくれるというお店も、東京にはあるそうだが)。
 雑誌で某大文豪のインタビューなど読むと、原稿用紙何千枚か書いてやっと書きやすい滑らかなペンポイントになるなんていう話が出てくる。最初から魔法のペンというのもいいが、苦労して手になじむまで育て上げれば、その分の愛着もひとしおだろう。
 ペンの重量バランスや、手の大きさに合っているかどうかというようなことは、買った後ではもう取り返しがつかないが、ペン先の問題は使い込めばたいてい解決する。最初から部品に致命的な欠陥があったりすれば別だろうけど。紙を選べば何のトラブルもないのだから、問題というほどの問題でもない。

 ……と自分に言い聞かせている。とりあえず何か月かおきに経過を記録します。(朝陽さんの万年筆布教活動はまだまだ続く)

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